再び仏教について(「宗教原論」から) | さかえの読書日記

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琴線に触れたことを残す備忘録です。

「仏教の罪は、キリスト教の罪とは違う。キリスト教の罪は、現在に淵源をもち、神への反抗から生ずる。律法を守らないことが罪になるというのも、律法は神の命令(神との契約)であるからである。

それに対して、仏教の罪の源は、煩悩である。罪を犯さないで涅槃に達するためには戒を守らなければならないが、それを妨げるのが煩悩である。煩悩がある限り、死んでも生まれ変わる。生まれ変わり死に変わりして、六道を輪廻転生するのである。生まれ変わって輪廻転生することが、罪あることの何よりの証左である。では、煩悩がなくなればどうか。涅槃に入り、輪廻転生から解脱できる。死ねば、もはや、生まれ変わらず、涅槃で永遠を迎える。いわば、永遠の死である。これこそが、成仏である。」


「仏教には大きく分けて、大乗仏教と、小乗仏教の2派がある。両者の一番大きな違いを端的にいうと、自分が悟りを得ることのみを目的とするのが小乗仏教で、その悟りを広めて人々を救うところまで視野に入れているのが大乗仏教である。」


「空」とか「縁起」とか、仏教はまだまだいろいろ理解できないことがあるが、とりあえずここまでとする。