今回は映画の感想ではありません。
まぁなんとなく映画にかかわっているよーな、いないような。

真逆(まぎゃく)”について。

真逆(まぎゃく)”という言葉は2002~03年ごろから使われだしたそうです。今ではTVのヴァラエティ番組のナレーションでも「正反対」という意味で平然と使われていたり、僕もこれまで通常の会話などで気軽に使っていました。

しかしこの単語は辞書には載っていません(「新語」として載っている場合も)。PCやケータイでもすぐには変換されない。

「“真逆”は“まさか”と読むのが正しく、“まぎゃく”などという日本語はない。そんな造語を使うのはおかしい」といわれることもある。

かつてNHKのサイト「ことばおじさんの気になることば」では──“真逆(まぎゃく)”という言い回しは映画業界の隠語からきていて、かつて「頭の真後ろからライトを当てて、わざと顔を暗くする手法のこと」を“真逆”と言っていた。それがキャメラなどが180度逆の位置から撮る場合にも用いられるようになった──というような解説がされていました。

ただし、その信憑性については疑わしいとする意見があり(映像・映画・演劇・写真業界のいずれにも“真逆(まぎゃく)”などという用語はない、という話も)、またこの言説を広めたくだんのNHKのサイトからは現在、上記の解説は削除されています。一時期これをネタ元にしてWikipediaにも“真逆”についての解説がありましたが、やはり現在はその項目自体がなくなっています。


↓ブログで興味深い文章を書かれているかたがいらっしゃったので紹介させていただきます(もし不都合がありましたら削除いたします)。
「真逆」(まぎゃく)という言葉にひっかかる

NHKが“真逆”についての記事を削除、もしくは閲覧不能にしたのは「ホームページのリニューアル」が理由のようですが、これだけ多くの人たちに影響を与えておきながら言いっ放しのままであるとき突然その記事を「なかったこと」にしてしまい、あとは一切フォローなし、というのははたしていかがなものでしょうか。

この記事はとにかくやたらと引用されまくりました。今でも“真逆”について書かれた個人のブログなどにこの記事からの引用が事実としてまことしやかに書かれていたりします。

日本中の人々に“真逆(まぎゃく)”使用の根拠として一種の「お墨付き」を与え、結果その流布に果たした役割はかなり大きいといえます。いいかげん過ぎませんかね、NHKさん。

語源については正確なところは不明ですが、多分“真逆(まぎゃく)”という読み方は「まったく逆」を短くしたような語感なので使い勝手がいいためにここまで普及したのでしょう。

僕も言葉の使い方や文法はしょっちゅう間違えるし、ネットで知った知識をしたり顔で受け売りして「真逆(まぎゃく)なんて言葉は間違いだから使うな」と声高に主張するつもりはありません。

ただ事実を知りたいだけです。この言葉の存在が不思議でならないので。やはり“まぎゃく”という言い方は“まさか”の誤読によるものなのか?

もし以上のことのほかに“真逆(まぎゃく)”という言葉についてなにかご存知のかたがいらっしゃいましたら、ご教示いただけると幸いです。



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