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丸山穂高議員、竹島も「戦争で取り返すしかない」と投稿
⇒「笑い話ですまない」など批判続出
(HUFF POST)
「NHKから国民を守る党」に所属する丸山穂高・衆院議員が8月31日、韓国が実効支配する島根県の竹島について「戦争で取り返すしかないんじゃないですか?」とTwitterに投稿した。北方領土の返還手段について「戦争」について言及し、国会の糾弾決議を受けた後の投稿だけに議論を呼びそうだ。

物凄く省略すると、以下のような流れかと思います。


5月、北方領土について「戦争しないとどうしようもなくないですか」
     ↓
日本維新の会から除名される
     ↓
衆院で「糾弾決議」を全会一致で可決、当人は議員辞職を拒否
     ↓
「NHKから国民を守る党」に入党
     ↓
対韓国で貿易、徴用工問題、GSOMIAなどあれこれ出てくる
     ↓
8月31日、韓国の国会議員6人が竹島に上陸
     ↓
外務省アジア大洋州局長「極めて遺憾だ」
     ↓
丸山議員は「また遺憾砲」「本当に交渉で返ってくるんですかね?戦争で取り返すしかないんじゃないですか?」
     ↓
改めて騒動が起こる


この件について、いわゆる戦後教育的な意味で「戦争の過ちを繰り返すのか!」と丸山さんを批判するのはやめときます。だって、大前提として武力による戦争は外交手段の一つですから。
…まあ、そう言うと発狂する人が出てきそうですが、これも単なる事実ですよ。そういう人たちに聞きたいのですが、極端な話、中国共産党の軍が尖閣に上陸して、沖縄に侵攻してきても絶対に「話し合い」で済ませるのでしょうか。九州侵攻ならどうでしょう。山陽地方なら。北陸なら。ロシアが北海道に侵入してきたら。ああもう面倒くさいので東京にミサイルが飛んできて2~3万人くらい死んだらどうするのかなあ。

そんなもの戦争に決まっていると思いますが、黙って侵略されるべきだという一択の人って怖いわ…どっかの工作員か何かでしょうか。「そうなる前に外交的に解決すべき」と言いたいのは分かりますが、相手がいることなので、どうにもならないものはなりません。現に北方領土も竹島も実効支配されていて、どうにもなってない。

これは一例ですが、立憲民主党の枝野さんが「文大統領は自制的な演説をしたのに、河野外相が強硬なままだったから話がこじれてGSOMIA破棄につながった」みたいなことを言ったでしょう。しかし、結果が出てから批判するということは、枝野さんだって河野外相の対応が何を招くのか予想できなかったということです。
「覚悟」と「実態」さえ整っていれば、強硬でもいいんですよ。相手がどう出るかなんて分からないんだから。(なお、現に整っているとは言っていない。)

ああくだらない。
こんな話、一億回くらいはなされてきた議論でしょう。
それで丸山さんの話ですが、

>竹島も本当に交渉で返ってくるんですかね?

返ってくるわけないじゃん。
何かよほどの災害や世界が変わるほどの天変地異があって、それに日本は巻き込まれずに済んで都合のいい展開になったとか、韓国が第三者の国に侵略とか接収されて消滅したくらいのことでもない限り「交渉」では解決しません。つまり永久に返ってきません。

そこで、武力で取り戻すという話になるのですが、これって「覚悟」と「実態」は整っているのでしょうか。
竹島を武力制圧した場合、米国も「ちょっとそれは味方できんわ」という話になるかもしれない。また、中国が大喜びする可能性もあります。あの国は混沌の中の方が生き生きするんじゃないかな。笑 「ああ、日本ってそうなんだ。じゃあ尖閣も同じ理屈で対応させてもらいます」となりかねない。その引き金を引いたことで日本は世界中からの非難の的になるかもしれない。
はいはいはいはい分かってます、確かに正義はこちらにありますよ。竹島は日本の領土です。しかしその正義はあまり通りが良くない。

これからは情報戦を死ぬほど徹底して、韓国が不法占拠しているという事実をちゃんと周知できるんでしょうね。もちろん、尖閣を「ついでに」やられないようにするための戦略はあるんでしょうね。自衛隊も人員が足りていない場合が多いようですが、その点は問題ないのかな。
また、それらに財務省が予算をつけるとは絶対に思えないのですが、その分だけ社会保障とかインフラ整備とか教育費とか削られても文句は無いんでしょうね。それが嫌なら、政府破綻という嘘のレトリックを破棄するための戦略も同時に進めてくれるのかな。

こういうことは、

「交渉では返ってこない」→「だから戦争だ」

では済みませんよ。当然です。その「→」の部分には、時代と現況に合わせた、膨大な前置きが必要です。少なくとも軍事費・人員の大幅増強と、財政的手当の保障と、各国へのプロパガンダ戦略は絶対です。今のところ日本はいずれも四流ですが、ちゃんと考えてくれてるんでしょうね。

「覚悟」と「実態」と書きましたが、これは一定程度なら両立していなくてもOKかと思います。

例えば、プロパガンダ戦略が多少甘いとしても、「極めて多数の日本国民は、世界中からどのような批判を受けようと、外交面で不利になろうと、竹島が返ってくることを最優先する!!」という覚悟があれば、実態にはいくらか目をつむることもできます。
逆に、覚悟は幾分甘いとしても、実態として今後30年は、中・露が手も足も出ないだけの圧倒的な軍事的優位性を持っているのであれば、まあ良いのかもしれません。


…で、覚悟、あるんだっけ。

実態、整ってるんだっけ。


整ってないとしたら、それは何が問題で、どのように動くべきかという話、丸山さんは少しでもしてるんだっけ。(してるのならごめん)

「丸山批判=売国奴」みたいに考える人がいそうで怖いんだけど、言っときますが私は日本が圧倒的な軍事的優位を築くのは大賛成だから。是非ともやろうぜ、と言いたい。つまり、ここで言う「覚悟」と「実態」を整えるための戦略があれば喜んで支持します。
ただ実態は逆で、間もなく中国に軍事的優位性を握られ、まさに国力全ての源泉である国内経済の沈降は止めようもない状況にありますので…

その辺はどうするのかな。
カケゴエだけなのかな。
「正義を叫んでいればキモチイイ」とか、「韓国を殴りたい」とか、それだけのことでないといいなあ。
韓国を殴るのなら、まずはちゃんと殴れるようになりたいなあ、という。

まあ、そのような話です。

「話し合いはムリ」だから「戦争」という以外に、丸山さんから
↓筋の通った話を特段聞いてない人は、押してってください


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