意を決して入った病院。


エレベーターの案内図を見ると、

 2階が受付と診察室、3階は新生児室、 

4階は病室と書いてあった。


そっか、ここ産婦人科だもんね。

ここで産まれる命もいるんだ。


そんなことを考えながら、 

エレベーターを降りて受付へ向かった。


たどり着いた受付は 無機質で冷たい空間ではなく、

 オシャレなホテルのロビーみたいな

落ち着いているけど温かい空間だった。


恐る恐る受付に近づくと

看護師さんが先に気づいてくれて、 

「どうしたの?」と声をかけてくれた。


14:30に婦人科検診を予約していることを伝えると、

 問診票を渡され、「子宮頸がん検査はする?」と 

同意書も一緒に受け取った。


問診票、どう書けばいいのか悩んだ。


何を書けば伝わるんだろう。


 そもそも、今の自分の状態を

なんて説明すればいいのかわからなかった。


行き詰まって、ふと周りを見渡した。


妊婦さんはもちろん、

 小さな赤ちゃんを連れたお母さん、 

高校生くらいの女の子、 

20代くらいの女性、 

杖をついたおばあちゃんまで、

 いろんな人が診察を待っていた。


婦人科って、もっと限られた人だけが来る場所だと思ってた。

でも本当は、いろんな年代の人が普通に来る場所だった。


そんな中、小さくて丸っこいラボットが 

ロビーを動き回っていて、一瞬だけ目が合った。


ラボットの存在は知っていたけど、

 見るのははじめてだった。


なんとなく目で追っていたら、

 そのまま私のところまでやってきた。


何かお話してくれたり、手をパタパタして踊ったり、

 楽しそうに笑ったりしていて、かわいかったなぁ。


持ってきた麦茶を飲んで、もう一度問診票を眺めた。


全部は書けなかったけど、書けるところだけ書いて、

 受付に提出した。