雲一つない利尻山とワイルドで優しい『スイカぼうず』 | 絵本島 

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 雲一つない利尻山です。


 今登ったら、360°見渡せそうです。


 今日の絵本は


 

スイカぼうず

とみた真矢 作・絵

BL出版


 ワイルドな絵が魅力です。スイカぼうずは、緑に黒い線じゃなくて、黒に近い深緑に白い線。名前から言っても、お化けのようですね。


 スイカぼうずは強くなる修行中です。

 もう、十分強くなった。修行は終わったと思った時に、修行が終わるのは「おまえがひっくりかえされたとき」と予言の声が降ってきます。


 おそらく神様の声だったのでしょうね…。


「修行は終わりのはずだ。一番強いやつ出てこい!」と、憤るスイカぼうずの前に、

 山のぬし

 海のぬし

 空のぬし

が次々現れますが、スイカぼうずは、ぬし達を次々とひっくり返してしまいます。

 

 またまた「修行は終わりだ!」と言っているスイカぼうずは、白い花に出合います。

  

 あらしの日、スイカぼうずは家に逃げ込みましたが、白い花は風に耐えて、立っていました。



 この辺りからスイカぼうずは傲慢でなくなっていくんです。

 自分がひっくり返したぬし達に花を見せ、自分の作ったスイカを振る舞います。



 そして最後に…

 スイカぼうずは、見事にひっくりかえって修行を終えるのでありました。


 こうして書いてみると、これは、スイカぼうずに成長物語ですね。

 傲慢でワイルドなスイカぼうずから、謙虚で優しいスイカぼうずになりました。