時空を超える絵本 その4 は時空ばかりか物語もこえる絵本です。『3びきのぶたたち』 | 絵本島 

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 中島公園のオブジェ。「のびゆく子等」


 このオブジェの向かいに「こぐま座」という人形劇場があります。確か児童会館を併設し、時々絵本の原画展などもやっています。


 今日の絵本は


3びきのぶたたち

デイヴィッド・ウィーズナー 作

江國香織 訳

BL出版


 「3びきのこぶた」のお話なのですが、

 1匹目のこぶたがわらの家を作りますよね。そしてオオカミがやってきます。オオカミはこぶたを家ごと吹き飛ばしますが、この時にこぶたはお話の外まで吹き飛ばされてしまいます。


 そして2匹目のこぶた、これも木のお家ごとオオカミに吹き飛ばされます。でも、1匹目のこぶたが、「こっち、こっち」と物語の外に誘導して助けます。

 3匹目のレンガのおうちのこぶたも同じパターン。


 3匹のぶたたちは、お話の紙を折って紙飛行機を作ります。そしてその紙飛行機で冒険に出ます。



 こうして、3匹のぶたたちは他のお話の中にも入って行ってしまいます。退治されそうなドラゴンも、お話の外に連れ出して助けちゃいました。


 再びドラゴンも一緒に「3びきのこぶた」のお話に戻り、レンガのお家が吹き飛ばされそうな時にドラゴン登場。オオカミを追い払って、みんなで仲良く幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。


 物語の外に出て行っちゃうという驚きの発想とそれをリアルな絵に表した素晴らしさ。ぜひおすすめしたい絵本です。