黒猫ユウコと『ことりぞ』 | 絵本島 

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大人も絵本を楽しもう!絵本の紹介と感想を発信します。
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 うちのもう1匹の猫、ユウコちゃんです。

 この写真は目つき良くないけど、エメラルドグリーンの美しい瞳の黒猫です。


 でもほとんど目は見えてない。

 飼育崩壊したところから動物管理センターに運び込まれていたのを引き取りました。

 目が見えなくてもお家のことを歩いて覚えて、自分で生活してます。長生きしてほしいです。


今日の絵本は



    『 ことりぞ 』

     京極夏彦 作

        山科理絵 絵

        東 雅夫 編

        岩崎書店


 岩崎書店の妖怪絵本です。

 文はすごくシンプルで少ないのですが、妖怪がいるのか?いないのか?

というところが、こわいです。


 前置きなく、お面をかぶった女の子が仏壇の部屋、古いお堂、お墓の奥のお地蔵さん、壊れた家、家と家の隙間などを見て歩きます。

 なぜお面をかぶっているのかもわかりません。 

 そして人気のない神社へ行き、

「なにかいますか?」

と、問いかけます。

「なにもいません」

「そうですか」


 女の子はがっかりしたようです。

 お面をかぶっているのに表情があって、お面が目を伏せてちょっとがっかりした表情をするのです。不思議です。

 それに、

「なにもいません」

と答えたものがいるのです。それは何でしょう?

 後半は女の子と妖怪?の会話になります。

 何がいたのかというと、鬼かな?

 しわしわの爪の尖った手だけが登場します。

 

 絵が雰囲気満点でいいですね。

 女の子と一緒に黒猫が登場しています。これがまたいいです。


 ちなみに「ことりぞ」という妖怪は島根県出雲地方に伝わる妖怪で、夕方遊んでいた子供がいなくなると「ことりぞ」に取られたと言っていたのだそうです。「ことりぞ」は、子どもの脂を絞ってお皿を焼くのだそうです。


 こわい話でした。



『とうふこぞう』もよいですよ。