BEGOTTEN | 天国注射の夜 @EGO

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猛毒アンダーグラウンド - 秘密結社EGO - オフィシャルブログ☆

              2019.10.1 校正・編集・加筆済

 

 

 

 

 

 

 

 

世の中には「観なきゃよかった」映画ってのが結構あって、

それはいわゆる「つまんなかった」映画とか、「ハズレ」た映画に対しての感想じゃなくて、

精神的に不快にさせられたっていう意味なんだけど。

 

 

アタシにとってそんな「不快」な映画が、前にも書いた悪魔のいけにえや、

ネクロマンティック(1987年ドイツ映画、監督ユルグ・ブットゲライト)といった作品で、

「悪魔のいけにえ」は以前書いたとおり。

「ネクロマンティック」は「死体愛好」「死姦」をテーマにした作品。更にブレインデッド

(『ロード・オブ・ザ・リング』でメジャー監督になる前のピーター・ジャクソンの最凶ゾンビ映画)

に至っては、視聴後二日間ご飯が食べられませんでした。

 

 

ちなみにこの3作のソフトを持っているアタシって一体・・・(苦笑)

 

 

まあ上記の映画どもは、全て「創作」された作品なので、ホンマもんの殺人映像や死体が

もう勘弁してってくらい次から次へと出てくるアメリカン・バイオレンスや、

ジャンクシリーズといった「生理的不快ドキュメント」に比べたら、

いくら身体が切断されようが、はらわたが飛び出ようが、

まだ安心して見られるんですけど。まあご飯は受け付けなくなるけどね(笑)

 

 

※「アメリカン・バイオレンス」1981年、日米合作。監督レナード・シュナイダー。

アメリカのシリアル・キラーがこれでもかってくらい出てくるオールスター鬼畜映画。

実写ドキュメンタリー。ケネディ大統領暗殺から、ジョン・レノン殺害まで、

アメリカのダークサイドを暴きまくる問題作。

テッド・バンディやジョン・ゲイシー、ジム・ジョーンズといったお歴々の

シリアル・キラー達が、まるでヒーローの如く登場してくる様は目眩を覚えるほど。

もちろんど畜生チャールズ・マンソンも出てます。

DVD化はされておらず、現在入手困難。

探せばYouTubeで観れるかも。

ちなみにアタシは友人の持ってるビデオからDVDにしてもらいました。

今でも一年に一回くらいは観てます(笑)

 

 

 

今回紹介する(っていうか、視聴を薦めている訳ではありません、念のため)

BEGOTTEN」は前者の系統。

 

 

1990年制作、E・エリアス・マーヒッジが大学生時代に監督した自主制作映画です。

 

 

一時期、ネットを中心にかなり噂になったので、知っている方もいると思います。

「かなり噂」っていうか、一部の好事家達の間ではって話(苦笑)

 

 

 

マリリン・マンソンがこの作品に影響を受けたしょーもないMVを作って

話題になったりしたようですが、

マンソンの存在も価値も認めないアタシにとってはどうでもいい話。

 

こういうネタに限っていつも飛びついてくるのがマリリン・マンソン。

 

てか、おめえらよお、このテの話に首突っ込んでくるんじゃねえよ。

おめえらのおかげでせっかくのホンモノが台無しになるんだよ。

 

クソヘボいルックスと音のクセに、ハッタリとあざとさだけは超一流。

ホンマにキライ。「マンソン」って名前だけで、吐き気するくらいイヤ。

 

 

 

本題から外れましたが(笑)この作品、今では簡単にYouTubeで全編を観る事ができます。

ただ本編動画を貼るのは(今回に関しては)やめました。

 

 

 

結論から言うと、「観なきゃよかった」というより「絶対、観ない方がいい」作品だと思います

 

 

 

全編不快以外の何物でもない映像が一時間以上も続きます。

観終わった後、確実にイヤーな気分になる事、請け合いです。

まあ、イヤーな気分だけで終わればいいのですが・・・。

 

 

今回、ブログを書くにあたって、再度視聴したのですが、「もう二度と観るまい」と思った

映画を再度観なきゃいけないのは相当な苦痛でした。

実は飛ばし飛ばし観てました。こんなん何回も通しで観てるヤツいたら怖いわ。

 

 

ブログに載せるGIF動画選ぶのも胸クソ悪かったくらい。

 

 

一応、内容を説明すると、まず、ストーリーといったものはありません。

めんどいので、「NEVERまとめ」から引用します。

 

 

 

本編は約70分程ですが、登場人物のセリフは一切なく、

基本的にBGMはほとんどが虫の鳴き声などの環境音だけです。

ある意味、拷問のような作品。芸術的でもあります。
延々「意味の分からないシーンの連続」「無声映画」

「白黒」また、画質が荒く何が起こっているのか説明し辛い描写が

多く見ても意味が分かりません。
そこがどこの国なのか、そこに登場する人物はどういう文化を持った人種なのか、

登場人物の目的は何なのか、全て不明です。

解釈の難しい作品ではありますが「わけわからん」の一言では

片付けられない魅力のある作品であることも確かです。

一説にはイエス・キリストの話だと言われています。
only begottenで「イエス・キリスト」「神のひとり子」という意味があるみたいです。

全体を通して不気味で不穏な雰囲気に包まれており異様な作品であることは間違いないです。
息苦しく不快指数の高い映像。
見終わった後になんとも言えない鬱々とした気分が味わえます。

 

 

 

なんて、他人事みたいに書いてありますが(笑)

「気分が味わえます」とか、そんな余韻に浸れる映画じゃないやろ。

 

 

おニューの靴履いて出掛けようとしたら、

気持ちの悪い虫踏み潰しちゃって、陰鬱な気分になるような、

靴ひっくり返して、潰れた虫見るのイヤ、とか、どうやって取ろうか、とか、

「見たくないモン見ちゃったなあ」っていう、生理的な不快感、みたいな(苦笑)

 

 

生理的、心理的に不快なモノを作ろうとした意図はミエミエで、

観る者にあえて嫌悪感を植えつける目的のみで制作されている作品です。

 

 

このテの前衛作品はとかく独りよがりな内容になる事が多いのですが、

淡々とした展開の中に、突如として挿入される猟奇シーンの凄惨さ

(これがまた、意味が分からない上に、唐突すぎて更に不快)

「狙った」とは思えない、有無を言わさぬ天然の狂気といったものは確かにあり、

その意味不明な内容と、不愉快きわまる音声

(全編、虫の声のような音や効果音のみで

EDにやっと『音楽らしきもの』が流れる)

まるでモノホンのキチガイを間近で見ているような。

これらは確かに一見の価値はあります。

 

 

けれども、一時間以上に亘ってこんな映像を見せられるのは

まさに苦痛以外の何物でもない。

 

 

ただし、「予告編」らしきものもYouTubeには上がっているので、

ちょっとだけ観てみたい方は、

「BEGOTTEN Trailer」等で検索するといいでしょう。

予告編でも充分、その胸クソの悪さは体感できる筈です。

ちなみにDVDは廃盤になっているそうですが、再発されているかも。いずれにせよ欲しいとは思いませんが。

 

 

 

アタシ自身は、こういった創作作品を見慣れているせいもあるのか、

猟奇的なシーンを観ても、それが作り物である分、滅多にキモイと感じる事は少ないのですが

(見慣れている人にしてみると、退屈で、最後まで観るのが逆に苦痛かもしれません)

免疫がない方が観ると確実にトラウマになる事は保障します

 

こういった病んだ作品を見慣れているアタシが観ても、

かなりのダメージが残りますから(苦笑)

「ご飯食べられない」どころの話じゃなくて、実際に病みます。

 

 

 

この作品を観ちゃうと、「悪魔のはらわた」がごく普通の映画に見えてしまうから不思議(笑)

 

 

 

これだけ「不快」「不快」言われれば、あえて観る人はいないと思いますが、

決して興味本位や好奇心で観る作品じゃないです。

間違っても恋人と観ようとか思わない事。シャレになんねーから(笑)

 

 

 

不謹慎な例えで申し訳ないですが、

 

 

 

目の前で鉄道自殺を見てしまったような、

 

精神異常者の自殺を目撃してしまったような、

 

 

 

そんな、後々まで脳裏に焼き付いて離れないような陰惨な場面を目撃しても、

その日の夕飯をおかわりできるような人なら、きっと大丈夫でしょう。

そんな人がいればの話ですが。

 

 

 

紹介しといて「観ないでください」ってのも、なんだかなあって思うんですけど(苦笑)

 

 

 

「だったら紹介すんなよ!」

 

って、言われちゃうんかなあ・・・。

 

 

 

まあ、世の中にはこういう世界もあるんですよ。

 

 

 

って、事で。

 

 

 

 

 

 

うん。

 

 

やっぱ観ないほうがいいよ。いろんな意味で。

 

 

これはアカンて。