(一部引用抜粋しています。)
M4中戦車は、コンチネンタル製の航空機用、
空冷星型エンジンを低オクタン仕様にしたエンジンを搭載する
前輪駆動戦車で、気筒数は7気筒、9気筒と
どちらも搭載可能だがM4では9気筒星型が多い。
他にも航空機用ディーゼルエンジンや
V8ガソリンエンジン搭載モデルもあるが、
主なエンジンとしてアメリカ戦車伝統の
コンチネンタル R975 C4
4ストローク星型 9気筒空冷ガソリン(航空機用)
400 HP
一般的な練習機用航空機用空冷エンジンである。航空機用エンジンとしてはロースペックである。
航空機用エンジンを載せたのは空冷で全長がコンパクトである事、余った余剰エンジンの使い回しが出来るなどが理由だった為で、
当時のアメリカ戦車は、戦車用の専用エンジンは制作していない。
M2中戦車の改良型で1941年M3中戦車のエンジンはR975エンジン。
コンチネンタル社でライセンス生産され、そのままM4中戦車へと受け継がれる。代々同じ型式の大直径エンジンは車体後部機関室に搭載され、文字どおりプロペラシャフトは車内中央を斜めにブチ抜き、車体前部のトランスミッションに繋がる前輪駆動である。エンジンが星型なので機関部が高くなり、乗員も装備もプロペラシャフトより上に乗るため、車体全体が異様に高くなってしまったわけである。なお、前輪駆動というのは現代戦車でこそ希少だが、タイガーをはじめドイツ戦車も同様だった。
M3の武装があまりに時代遅れなコンセプトで、ヨーロッパおよびアフリカ戦線ではまったく通用しないことを受け、翌年に急造されたM4中戦車は近代的な単砲塔戦車にしたつもりだったが、車体や武装の基本設計の古さは否めなかった。
弾薬庫の位置が悪くドイツ軍、日本軍のおいて狙い撃ちされて誘爆が多発して
撃破された友軍やドイツ軍の戦車の車体から切り出した鋼板を貼り付けていた。
アメリカ海兵隊においても、太平洋戦線で日本軍の速射砲に側面や後面を狙い打たれて撃破されるM4が続出したこともあり、現地で鉄板やコンクリートや木材など手に入る材料は何でも増加装甲代わりに装着した。
戦車としての性能と言うより、物量に依存したため、大量生産と小改良で大戦中は乗り切った。戦後、多数の魔改造モデルが作られる。
航空機用エンジン搭載の戦車の
お話でした。