「寒いんじゃない。震えてるわ。」
~「いえいえ、いつもなんです。」
「顔が斜めで勝手が悪そうですね。」
~「本人は気にしてないようなんです。」
willをドッグランに連れて行くと必ず声をかけて貰えます。
willがウチに来たのは、2015年の6月6日。
先住犬のケンシロウの二七日が過ぎた頃でした。
その前の年、2014年7月にケンシロウが迷子になりました。
日向市と児湯郡、両方の、保健所や警察、市役所、清掃工場に連絡。
チラシを作って、家の周りと、人が集まりそうな場所、目につく場所に掲示。
お店やスタンド、コンビニなどにも事情を話して掲示。
そして、みんなから年齢はとっくに10歳超えてるわぁ、って怒られました。
そして、娘が中学校の同級生に連絡すると、
LINEとFacebookで、凄い勢いで拡散されました。
結局、三日後に帰ってきてくれました。
自力で帰ってきたのか、誰かが連れてきてくれたのかは分からないままです。
しかし、たった3日で憔悴しきった自分に驚いたのと同時に、
皆さんの、世の中の善意に驚きました。
何の得もないのに、親身になって心配してくださるなんて。
恩返しをせねば、と思っているところに、迷子の文治、ブンちゃんを保護。
長くは一緒に居られないような状態だったので引き取るのを躊躇しました。
そんなときに出会ったのが、えんちゃん の記事です。
この記事を読んで、
別れが悲しいのは、一緒にいるのが楽しかったからですね。
何度でも泣く覚悟ができたような気がします。有難う御座いました。と書きました。
これは、ブンちゃんを看取る覚悟を決められたことを感謝したものでした。
それから、半年でケンシロウを見送りました。
悲しすぎて、もう、この子たちでおしまい、と思っていましたが、
ここでもまた、えんちゃんが背中を押してくれました。
1年以上里親さんが見つからないシュナちゃんがすぐ近くに居る。
高齢で心臓が悪くて難しいんだろうな、と思ったら、
たまらず仮親さんのkokoさんに連絡を入れていました。
それから、willとの生活が始まりました。
そしてすぐに斜頸と眼振。
もう、何がいかんかったんやろ?って焦りました。
willも焦りました。くるくる回ってふらふらして、ゲーゲー戻して。
少し対抗意識をもっていたブンちゃんは、すっかり張り合うことを辞めました。
いまも3回目の斜頸が出ています。
俺が焦らんことが肝心だと思っているので、
平気な顔をしています。
ホントは小心者なので、毎日、夜中や朝、仕事帰りなど、
ドキドキする心を抑えて、覚悟しながら様子を見ます。
おなかがふくれたりへこんだり、いびきが聞こえたりすると、ほっとします。
本人は食欲旺盛。
吉っちゃんは、やっぱり敵わないようですが、こちらも曲者。
動きが素早くない(と言っても50歩100歩)willをまたいで、
俺のメシ~って、走りますが、
お椀のとこまで来ると、こうなります。
willちゃん、アンタは俺の中では超エリートやわ。
保健所出身で、
心臓が悪くて、
斜頸で、
目がよく見えなくて、
耳が遠くて、
時々眼振が出て、
まっすぐ歩けなくて、
それなのに走って、
はしゃいで、
ペロペロして、
作業服のオッチャンが大好きで、
フラフラしながら、
たくさんワンコがいるランが大好き。
御飯は丸呑み。
イビキや寝息が大きいアンタが超自慢です。
今日は、東大阪の管理所時代のwillの写真でお別れです。
2年半ぐらいしかたってないけど、若い感じがしますねぇ。