★☆ 南仏のお土産モシュリンヌ ★☆ | 私のアンティーク物語・.。*.・o.☆

1800年前半 スコットランドの南西、Mauchline(モシュリンヌ)という小さな町で
木工品作りが盛んに行われていました。


ツヤのあるすずかけの木(オリーブなど)で作られたスコットランドの伝統工芸品です。


全盛期はフランスの観光地のお土産屋さんに多く並んだと云われていますが、
スコットランド、イギリスはもちろんフランスやアメリカにも輸出していたということもあって
そのデザインは実にさまざま。


定番の箱の他に文房具、お裁縫道具、テーブルウェア、限定生産のノベルティモノもあり、
世界中にコレクターが存在すると言われるのも納得です。

英国各地では年に数回、M.W.C.C(モシュリンヌウェアコレクターズクラブ)主催の
コレクターの品評会が行われ
自慢の作品を持ち寄ります。


モシュリンヌソサイエティの品評会では
コレクターの心をくすぐるレアなアイテムを見る事が出来ます。


ヨーロッパで買い付けをしていると
しばしば目にするモシュリンヌウェアではありますが
量産された物ではない為、
見る度に違ったデザインを発見する楽しさがあります。


フランスの観光地のお土産屋さん向けに作られたスミレとミモザのお財布や


お裁縫道具に使われるニードルケース(針入れ)


スプールボックス(糸入れ)


シンブルケース(指貫入れ)


気取りの無い、
どこか懐かしい木の温もりにこころ惹かれます。


▲モシュリンヌの本


モシュリンヌの代表的な工芸品の種類
◆Tartan ware(タータンチェック柄)
◆Fern ware(葉っぱの模様)
◆Transfer ware(風景転写)
◆Photograpic ware(観光地の風景写真)
◆Black Lacquer ware(黒地に花柄)

100年に渡り続いたモシュリンヌ工芸ですが
1933年、残念ながら火災により工場が閉鎖へと追い込まれます。

現在のMauchline(モシュリンヌ)の博物館(ツーリスト)


現存する作品が限られているということもあり
今ある作品を大切に次世代へと受け継いでいきたいものです。


▲アンティークショップ Eglantyne(エグランティーヌ)
  
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