判例タイムズ1537号でなどで紹介された接見禁止に関する最高裁決定です(最高裁令和7年8月14日決定)。
本件被疑事実の要旨は
「被疑者は、正当な理由がないのに、令和7年5月9日午後7時28分頃から同日午後7時33分頃までの間、ひそかに、愛媛県西予市内のアパートに居住する女性に対し、同アパートの浴室窓から携帯電話機を浴室内に向けて差し入れ、同人の性的な部位等を撮影しようとしたが、同人に気付かれたためその目的を遂げなかった」(盗撮未遂)
被疑者は、令和7年8月1日に勾留され、同日、接見等を禁止する旨の裁判がされました。
準抗告がされましたが、被疑者が否認していたことも踏まえて、本件被疑事実の性質、内容、被疑者の供述状況及び供述内容からすれば、被疑者が、罪体や重要な情状事実について、関係者と通謀するなどして罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があり、これを防止するためには、接見等を禁止する必要があると認められるとして棄却したのに対し、最高裁は、被疑者が被疑事実を否認しているとしても、勾留に加えて接見等を禁止すべき程度の罪証隠滅のおそれがあるとはうかがわれない事案であるから、原審は、原々裁判が不合理でないかどうかを審査するに当たり、被疑者が接見等により実効的な罪証隠滅に及ぶ現実的なおそれがあることを基礎付ける具体的事情が一件記録上認められるかどうかを調査し、原々裁判を是認する場合には、そのような事情があることを指摘する必要があったというべきであったとして、原決定を取り消した上で差し戻しています。
・・本件と類する事案は日本全国毎日何百件、年にしたら何万件とあるのではと思われ、全部最高裁に持っていたら必ず同じように判断してもらえるのでしょうかという疑問は無きにしも非ず。
傷害致死事件において接見禁止の裁判に対する準抗告を棄却した判断について違法があるとされた事例 | 弁護士江木大輔のブログ