政府は12日の閣議で、民事裁判の口頭弁論についてウェブ会議形式で実施可能とする改正民事訴訟法を来年3月1日に施行する政令を決定した。改正法は2022年5月に成立した。裁判の利便性向上や迅速化が目的。小泉龍司法相は記者会見で「国民にとって利用しやすい制度になるよう運用を心掛けたい」と述べた。
(12月12日時事通信から一部引用)
現在、民事訴訟で利用されているのはマイクロソフトのteamsですが、ユーザーである弁護士からの評判は総じて低いような気がします。
個人的にも、操作性が複雑で、今ですら毎回「つながるだろうか」「大丈夫だろうか」とビクビクしながら接続しているという感じです。
また、来年から裁判所のアカウントの関係からか、既存のアカウントで作られていた裁判ごとのチームを移行するための手続きをしてほしいという連絡が来ているのですが、これがまた分かりにくく、マイクロソフトの専用の本人確認のためのアプリをスマホに入れなければならないなど、とてもわかりにくいのと、(なんとかできたつもりですが)本当にこれで移行できているのだろうかと不安を抱えているところです。実際に移行できているのかどうかは来年になってみないと確実にはわからないというクソ仕様のようです。
私のような一人事務所であればまだしも、何人も弁護士がいるような事務所ではさらに作業が大変そうですね。大規模事務所なら専門の業者にお任せで大丈夫そうな気もしますが、意外と大きな事務所でも「今日は接続状態が悪くて」とか言われて期日でteamsが利用できずに、電話会議に切り替わったりすることが結構あるような気がします。
なお、西の地域の裁判所ではすでに移行ができるという状態のようで、たまたま西の裁判所の事件でチームを作っていたので、そのチームが新アカウントに移行できているため、多分、おそらく大丈夫だろうとは思っています。
ただ、実際には、面倒だから、なんとかなるだろうとかいう理由で放置している、そもそもなんのことであるか認識すらしていない、とりあえず移行した気になっているという弁護士もそれなりにいそうな気がしており、来年からのteamsの利用については出だしとしては結構阿鼻叫喚の状態になるのではないのかと予想しています。・・多分、おそらく大丈夫だろうなどと書きましたが、私自身も実際にはどうなるのかは確実にはよくわからないところです。