http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150908/k10010219821000.html



ことしの司法試験の内容が漏れていた疑いのある問題で、明治大学法科大学院の教授が作成に関わった憲法の試験で教え子の受験生の正答率が極めて高かったことが関係者への取材で分かりました。教授は関係者に対し、漏えいを認める趣旨の説明をしているということで、法務省はこの教授を刑事告発することも検討しているものとみられます(本日付NHKニュースウェブから一部引用)。


司法試験に限らず,国家試験その他公的な選抜試験というものは,カネやコネに左右されずに厳正に行われるからこそ,国民・市民から信頼されるものとなり,ひいては社会の安定につながるものといえます。



コネで試験結果が左右できるのであれば,真面目に勉強している者はばかばかしくなり,それは法治主義ではなく,まさしく人治主義であり,どこかの国のことを笑ってなどいられなくなると思います。




法曹実務家の場合,司法修習などを通じて守秘義務ということが厳しく叩き込まれていますので,このようなことは起こらない(と信じたい)と言えますが,今回問題を起こしたとされる大学教授の場合には,職業的にそうしたことがきちんと教育されていると言えるのか・・・そういった点も含めて,刑事告発も含めて厳しく検証してほしいと思います。




法科大学院制度の問題点はとみに指摘されてきているところですが,司法試験の合格率によって補助金などが左右されるといった背景事情が洗い出されることとなり,今回の事件をきっかけにさらに制度の崩壊が進んでいくのではないかという気もしています。




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