NHKの受信料債権の消滅時効が問題となった裁判例です(東京高裁平成24年2月29日 判例時報2143号)。
NHKは,受信料の長期間滞納者に対して支払督促,訴訟などの手段で取立て,回収を強化しているようです。
本件では,平成16年8月1日から平成22年11月30日までの滞納受信料について,NHKが平成22年7月29日支払い督促の申立を行いました。
これに対して,消滅時効が問題となりました。
NHKは,民法の原則通り10年の消滅時効を主張し(民法167条1項),滞納者側は民法173条1号(2年間),次に民法169条(5年間)の消滅時効を主張しました。
一審簡裁,控訴審である地裁が消滅時効が10年であると判断したのに対し,上告を受けた東京高裁は,NHK受信料債権は,民法169条「年又はこれより短い時期によって定めた金銭の給付を目的とする債権」に該当するとして,5年間の消滅時効にかかり,本件では平成16年8月1日から平成17年5月までの受信料については消滅時効により消滅したとしました。
受信料は月額が定められ,2か月ごとに支払いをなす債権として,上記の民法169条に該当すると判断しています。
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