「良い弁護士とは何ですか」と尋ねらた場合の回答は,人によってさまざまです。
弁護士と一般市民によっても違うと思いますし,法曹三者によっても違うでしょう。
「よく話を聞いてくれる」「研鑽を怠らない」「当事者のために頑張る」など,得られる回答はすべて正解だと思います(いずれも当然のことですが)。
私がこれまで弁護士の先輩などから聞いた弁護士の仲間内での「よい弁護士」というのは,「飲みに連れて行ってくれる人である」ことです・・・・・というのは冗談です。
概ね,「良い弁護士」として回答が一致するのは「案件の隅々」「証拠の隅々」「表現の隅々」まで見ている,ということです。
これは,普段から細かいとか神経質ということではありません。
普段は大雑把でズボラであっても,的確な指摘をしてくる弁護士というのがいます。
例えば相手方の代理人であれば,こちらの出した大量のメールの一片の中のある当方のウィークポイントである表現を目ざとく見つけて,指摘してくるという人もいますし,そうでない人もいます。
これは,「粗探し」というのとも違います。
細かな表現を揚げ足取りしていちいち文句を言ってくるようなタイプもいますが,重要なことではない限りたいしたダメージではありませんし,かえって「そこしか突く所がないんだな」と安心します。
こちらとしては提出するべき証拠なんだけれども,気になる表現もあるときにそこに見抜いてくるかどうか,ということです。
一見,客観的に見える鑑定の検討などのときにも注意深い弁護士かどうかということが分かったりします。
肝を押さえつつ,重要でないところはさらりと流す能力とでもいうのでしょうか。
私も普段からそうありたいと願っております。