バカの壁 | chanyoのブログ

バカの壁

非常に今更ですが、養老孟司さんのバカの壁を読んだので、その感想文を書きます。


この本は第一章のはじめの3ページによい事が書いてあると思います。
その内容は
「知るということはそんなに単純なものではない。知っているという思い込みは危険だ。」
ざっとこんな感じです。
あとのお話は、この言葉をそっくり養老さんに返すような内容になっています。


まずこの本は、テーマとして一貫したものがないと思います。
脳というものがキーワードになっているんだと思いますが、そのキーワードにかこつけて話が次々に飛びます。
脳や意識という観点から現代社会の矛盾や、宗教ほか色々を解明します。という感じなのでしょうか。


その複数ある著者の主張の中には、いくつか成る程と思えるものもありました。
しかし、全体として言えることは、そのように考える根拠が恐ろしい程示されていない。
もしくは、極端な例をもって根拠としようとする。


根拠が曖昧なだけでなく、著者の仮定をあたかも常識のような形でいきなり出してきて、ロクな根拠も示さずに結論に入る。
読んでいて、なぜだ?
どこにそんなこと書いてあった?
と探してしまうような前提がさも事実として紛れ込ませてあります。


私はこういう仮定を置きますよ。
その観点からは、この問題はこのように見えるのではないか?
という風な論調にして欲しかったですね。


前提が単なる思い込みだから、結論も思い込みになる。
著者が冒頭3ページで述べたことは、まさに何だったのだろうかという気持ちになってしまいました。