妊娠を考えている人にとって風疹ウイルスの存在はよく知っておく必要があります。
風疹は1人の患者さまから5~7人うつす強い感染力があり
あっという間に感染者が拡大します。
妊娠20週頃までに風疹に感染してしまうと
先天性風疹症候群の子供が生まれる可能性が高くなり
生まれた時から、耳が聞こえにくく、目が見えにくい子供が生まれ
せっかく卵子提供で妊娠・出産しても大変です。
1990年前半頃までには、5-6年ごとに風疹の大流行がありましたが
暫く、風疹感染拡大は収まっていた時期はありました。
ただ、2004年に再び大流行がはじまり、
日本では2014年に2020年までに風しんを排除するという
大きなキャンペーンがあじまりました。
キャンペーン開始当初は風疹感染拡大サイクルの関係もあり、
比較的人数を抑えられていましたが
2018年/2019年に再び感染者が増加しています。
風疹感染者は圧倒的に多く
日本政府は1962年4月2日~1979年4月1日生まれの男性を対象に
2020年まで風疹抗体検査とワクチン接種を無料にしました。
これで感染者を抑え込めると思われましたが、
実際に無料ワクチン接種をした人は、対象者のわずか1割です。
2020年はどうなるか心配していたところ、新型コロナウイルスによるステイホームがはじまったせいか、
風疹感染拡大の5・6年周期の関係か
2020年と2021年の風疹感染者は激減しています。
次の感染拡大は2024年~2025年頃です。
厚生労働省は2020年までの無料風疹検査とワクチンを2024年まで広げています。
前回の無料ワクチンキャンペーンでは殆どの方は利用しませんでしたが
風疹はまた感染拡大する可能性が高いです。
新型コロナ感染拡大も収まりつつあり、コロナ前の日常を取り戻そうとしている今こそ
風疹検査と風疹ワクチンを改めて考える必要があります。
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