私も中国伝統武術 掌友会の他に太極拳推手倶楽部という太極拳の推手をメインにしている会をやっています。太極拳推手倶楽部は推手しかしないわけではなく、推手をすべての中心として太極拳の套路や練功を研磨する会です。太極拳を武術と考えています。稽古時間2時間あったとして30分準備運動、套路しっかり1時間、残りの30分で推手…これでは上手になるものも上手になりません。特に男性は推手大好きです。
その太極拳推手倶楽部でいつも皆さんと稽古していて気にしている事を少し書き出してみようかと思います。本当はもっとたくさんあるのですが、今日はこの5つに絞ってみたいと思います。
初心者は形より型(套路)をまず覚える事
せっかく太極拳を学びにきてくださった初心者さんがいきなり綺麗に型(套路)ができるわけがありませんし、まずは飽きさせないように頑張って中級者に仕立て上げないといけません。私は手や足が違う方向を向いていても最初はあまり気にしないで、要領や大まかな流れ、エピソードを入れて型を覚えてもらうことにしています。よほど間違ってケガでもしそうな場所でも無い限り、大まかに見ています。(太極拳推手倶楽部では型(套路)は覚えたくなければ覚えなくてよいとなっています。)
中級者以上は型より練功や推手
すでにある程度 型が出来ている人や、途中まで型を覚えている人は型をそのまま覚えて行くスタンスは続けても良いのですが、そろそろ太極拳独特の動きが欲しいところですので、練功を稽古メニューに入れていきます。推手も普通にしてもらいます。
いつまでも初心者メニューでは伸びませんからね。
方向の把握
太極拳は基本的には南向きではじめます。もちろん、常に南が向けるとは限りませんから南に向いていると仮定して攬雀尾や単鞭の方向を把握してもらいます。そうする事で、大体の方は自分の向いている方向で迷子になりにくくなります。
止まる。
止まる練習をしてもらいます。一式づつ止まります。ちなみに108式だとすれば、一式1分で108分(1時間48分)かかる計算になりますので、あまり無茶はしない方が良いでしょう。太極拳推手倶楽部では14式をこの止まり稽古に当てます。太極拳には元々はタントウという練功はないので、この一式づつ止まる練習で同じような効果を得ることになります。タントウという練習方法は良いか悪いかは別として意拳と言う武術の練習法です。伝統的な太極拳には存在しません。もしあるというのなら、伝承者のどなたかが入れたのでしょう。
止まらない。
止まるの逆ですね。ゆっくりと型(套路)を稽古する中に一切、止まるところを無くします。意外と難しいことで、人間は動作と動作の間がほんの少し途切れていたり、つなぎが下手くそだったりすると見た感じが途切れて見えます。途切れることが何がいけないのか何が問題なのかというと、綺麗じゃないとか見てくれの問題ではなく実戦や推手で技を使おうとする時に太極拳独特の技術が使えないのです。ですので、実際はこの止まらない練習は初心者にとっては遠い未来の練習となるのでしょう。
太極拳推手倶楽部での稽古の際にこのように大体いつも考えながら稽古しています。
太極拳は大変な武術です、健康のためにちょっとはじめてみようとか思うと、1週間持たずに辞めていきます。私もなるべく楽しく努力してはいますが、健康のために始められた方は挫折が多いのが現状です。太極拳の稽古は一生続くと言われています。現在中国でも太極拳を稽古している人はごく少数です。それは伝統武術の色々なことが煩わしかったり、先日もお話ししましたが、習得と体得に時間がかかりすぎるからです。鄭○老師曰く健康効果がでるのに最低3年かかる。現代となってはもっと良いものも沢山あります。健康のためならそちらの方に行かれる事をお勧めいたします。はじめてしまっている人はぜひ頑張ってください。
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