銘木屋のひとりごと -7ページ目

銘木屋のひとりごと

京都の老舗銘木店の経営者という観点から、日々の生活を通じた京都の老舗が守り伝えてきた衣食住にまつわる伝統的な暮らしの文化を少しでも世間にご紹介していきたいという願いで拙いブログをはじめました。

お盆休みが終わった先週の金曜日の夕刻、関西空港発のLCCで

18年ぶりに香港に行ってきました。

 

主な目的はSightseeingですが、

家族サービスを兼ねて特に高校1年の息子達にグローバルな意識に少しでも目覚めてほしいという想いもありました。

日本では当たり前のことが国外では当たり前ではないということ、

たとえば単一民族、単一言語がまかり通っているのは日本くらいだということを肌で感じて、英会話の重要性を痛感してほしかったのです。

 

それにしても香港は来る度に様子が変わり、日本では見たこともない

巨大なショッピングセンタンターが次々と出来ていたり、

MTRなどの交通網が整備されていて移動が便利になっていたり、

凄まじい経済発展の勢いを目の当たりにし、驚きの連続でした。

 

泊まったホテルは香港島の鰂魚涌(クォリーベイ)にあり、

鰂魚涌からひと駅隣の北角(ノースポイント)にかけては、

香港島の下町というか人口の密集地帯で、高層集合住宅が林立し、地元民が利用する市場やレストランなどが軒を連ねています。

 

北角の市場

 

 

店頭で豚を解体して肉を売っている店

 

私は匂いに敏感で、この界隈は東南アジア特有(タイでもお馴染み)の豚骨を煮たような匂いが街中に漂い、地元住人が利用する食堂は

私には匂いのハードルが高すぎてちょっと無理でした。

 

そこでトラム(市電)に乗り、

香港島の最も繁華な銅鑼湾(コーズウェイベイ)にある吉野家で

牛丼のブランチを食べました。但し、香港の吉野家は紅生姜がありません。寿司に付いてくる甘酢の生姜しかなく、紅生姜ファンにとっては

少し残念でした。

 

 

牛丼の並と鶏肉うどん

 

MTRに乗って九龍にある黄大仙廟(コウダイセンビョウ)に行きました。黄大仙廟は道教のお寺で、香港に来たら必ずお参りに行きます。

門前の店で線香を買って、願い事をお祈りします。

また黄大仙廟の中には、おみくじを引いた人が結果を占ってもらう

占い屋さんが100軒くらいひしめいています。

これも信心深い人が多い香港ならではの光景です。

 

黄大仙廟

 

 

占い屋さん

 

夜は香港観光定番のビクトリアピークからの100万ドルの夜景を眺めて一日目終了です。

 

100万ドルの夜景

 

二日目は早起きをして高速船でマカオに行ってきました。

マカオは16世紀初頭からポルトガルの統治を受けてきたため

旧市街は歴史的な西洋建築と中国文化が混じり合った独特の

雰囲気を醸し出している街で、ユネスコの世界遺産となっている

教会なども多数点在し、歴史の重みを感じる落ち着いた街です。

 

 

聖ポール天主堂跡

 

 

 

旧市街を徒歩でゆっくり散策したあとは、再びフェリーターミナルに

戻り、そこからカジノホテルに行く無料バスに乗ります。

今回は「ベネチアン」というイタリアのベニスの街を再現した巨大な

カジノホテルにいきました。

 

着いた瞬間、その半端無い規模の巨大さに呆然としてしまいます。

その巨大建物のなかに、ホテル、カジノ、ショッピングセター、

レストランなどがあり、建物全体の意匠も凝りに凝ったもので、

まるでイタリアのベニスに居るような雰囲気で、子供から大人まで楽しめるテーマパークに来た気分になってしまいます。

 

カジノホテル・ベネチアン

 

カジノ

 

私もこっそり家族と別行動で30分ほどスロットマシンをやりましたが、

ボタンが中国語表記なので最初どこを押したらいいのか分からず、

やがてやってるうちにだんだん分かってきて、

少し気合いが入りましたが、結局100HK$が60HK$まで減り、

再び173HK$になったところで、今がやめ時とばかり切り上げました。

 

これは撮影禁止だそうです

 

カジノは実際のお金が短時間で目まぐるしく動くので、

欲望をくすぐられて脳からアドレナリンが分泌され、ついつい理性を失ってしまいます。また日本のパチンコと違って実際のお金で賭けるので余計に興奮するようにも思います。

 

マカオのカジノは24時間やっているので、ギャンブル好きな人には

堪りませんよね~。何回も行きたくなるのも理解できます。

日本でもIR法が可決されたとかで、近い将来カジノが出来るらしいのですが、嵌る人は必ず嵌ってしまうので大きな社会問題になるのではないかと懸念しています。

 

ベネチアンの隣のパリジャンにはエッフェル塔があります。

 

私は香港・マカオに3泊して観光だけで帰国しましたが、

家内と息子達はまだ香港に滞在し、外国文化を学ぶために

出来るだけ現地の人と接する場所に行ったり、本屋巡りなどを楽しんでいます。

 

 

 

 

 

 

 

今年も早いもので長かったお盆休みも終わりました。

 

やっと猛烈な酷暑も一段落し、秋の気配を感じる涼しげな風が吹き、

夜には虫の鳴く声がきこえる頃となりました。

昨日、京都は五山の送り火で、近所に住んでいながら

久しぶりに「左大文字」の送り火を見に行ってきました。

ご先祖様も足下を明るく照らされて、子孫の繁栄を見届けながら

あの世へと旅だって行かれたことでしょう。

 

 

さて、今年、西日本では、6月の地震、7月の豪雨と台風、

そして熱中症によって連日のように人が亡くなるような酷暑・・・・・・。

自然の脅威に泣かされつづけた上半期でした。

 

私ごとですが、7月28日・29日に近畿地方を直撃した

台風12号によって倉庫の屋根瓦の一部が吹き飛び、その瓦の破片が

隣家の自家用車のボンネットやフロントガラスに当たって車が破損し、弊社が弁償することになったのですが、隣家の車までは

火災保険が適応されないため、思わぬ出費で泣かされました。

 

何故、自分のところだけが災いを被るのか・・・・・。

ただ運が悪かっただけなのか。

相手が自然だけに仕方がないことなのか。

いろいろ想いを巡らしてみましたが、

長い人生、災いを被ることも生きるうちと捉えれば、

致し方のないことかもしれません。

 

このような災いも含めて己を取りまく森羅万象全てが

「因は己にあり」なのかもしれません。

あらゆることに対して相手を責めず、心の感情を整えて、

常に感謝と喜びの心で万事臨んでゆきたいものです。

先週は西日本を中心に過去に経験がないほどの大雨が降り、

あちこちで崖崩れや河川の氾濫など多くの被害が出て、

亡くなられた方も200人を超える大災害になりました。

被害に遭われた方々には心よりお見舞い申し上げます。

 

私の住まいしております京都市北区衣笠地区でも

携帯電話のメールで一時避難指示が出ておりましたが、

大雨のなか深夜に家族揃って傘を差して歩いて

近くの小学校の体育館に行くのも面倒なので、

結局、多分大丈夫だろうという安易な自己判断で家にいましたが、

被害がなかったからいいものの、

そういう自分勝手な安易な考えが命取りに繋がるんだということを

テレビの報道などを通じてつくづく考えさせられました。

 

ところで、本日午後、茶室の材料を見にお客様が来店されるので、

床の間の設えを整えてみました。

 

床の掛け物は久田宗也宗匠(尋牛齋)の一行物で、

「山雲海月情」(さんうんかいげつのじょう)を掛けてみました。

 

 

 

 

 

 

「山雲海月情」とは

「語尽山雲海月情」」(さんうんかいげつのじょうをかたりつくす)

ということで、

 

山の心情、雲の心情、海の心情、月の情心、

即ちこの世の中のあらゆる一切ものには心情(こころ)があり、
この場合、親しきもの同士が胸中の心情、境地、心境のありったけを語り尽くす様を表す言葉だそうです。

即ち、茶室のなかでは一碗のお茶を通して

主客ともに上下の隔たりもなく、一切のしがらみもなく、

お互い腹の底まで包み隠すことなく、洗いざらいに打ち解け合い、

語り合うという意味です。

 

花は煤竹の宗全籠に木槿と野草を生けてみました。

今日みたいな夏の暑い頃には竹籠に木槿が涼しそうで

清々しい気持ちになれます。

 

今日の茶室の床の間の設えなかで、

皆さんの心が和み打ち解け合い、話がはずむことを願います。