雪害 | 銘木屋のひとりごと

銘木屋のひとりごと

京都の老舗銘木店の経営者という観点から、日々の生活を通じた京都の老舗が守り伝えてきた衣食住にまつわる伝統的な暮らしの文化を少しでも世間にご紹介していきたいという願いで拙いブログをはじめました。

先週14日から15日にかけて
今年最強の寒波が到来し、
北海道から本州、四国、九州北部にかけて大雪となり、
交通渋滞でセンター試験が遅延されたり、
都市部で車のスリップ事故が多発したり、
野菜が収穫できなくなったりで、日本列島は大混乱でした。

 

京都市でも15日に降った雪は、
湿り気の多い重たい雪で、山間部の北区の中川地区や
右京区の京北地区においては
北山杉の立木にもかなりの被害がでたようです。

 

国道162号線からでも
雪の重みで根元から曲がった杉があちこちに見られ、
見るも無惨な有様でした。

 

 

 

 

山主が北山杉の苗を山に植えて、
20年~30年、下刈り、枝打ち、間伐などを繰り返して
手塩に掛けて育てた木が一夜にして台無しになってしまいます。
生産業者にとっては泣くに泣けない心境です。
自然とはなんと不条理なものなのでしょう。

 

人間の営みなど自然の力の前では全くの無抵抗な存在です。
自然には常に脅威がつきまとうことを忘れてはなりません。
しかしながら、

人間は自然からの豊かな恵みを享受して

今日まで進化を遂げ、その恵みによって
日々暮らしていることも常に忘れてはならないのです。