怒涛のような夏を駆け抜け、
ふと気づいたら、多摩川の桜並木も紅葉し、すすきの穂がゆらぐ季節となっていました。
この夏、江上オートは記念すべき1台目の「馬運車」製作に励んでいました。
皆さん「馬運車」をご存知ですか?
読んで名のごとし、馬を運ぶ車なのですが、
それも、競馬の競走馬を運ぶ車、馬術競技に出場する馬を運ぶ車、
牧場からの移動で馬を運ぶ車、とさまざま。
それが、
起業1年目にして、それまで全く無縁だった
馬運車製作の仕事をスタート出来たとは!
ご縁あって手掛けることになった「馬運車」は、
車やだけではなく、トラック専門のメンテナンス工場や仲間のリフォーム店、
板金塗装店、鉄骨溶接工場など、何人もの方々をプロジェクトメンバーに、
記念すべき江上オート1台目を誕生させることになったのでした。
馬運車オーナーのご希望による、日本初?となる後ろ積み横降ろしタイプの2つのゲート
キッチンパネルを有用した防水壁面、
アルミ板を美しくデザインする波板の利用etc.
ほかにも目に見えない部分部分へのこだわり等、
これからの馬運車製作に生かされていくであろう、要素を盛り込みました。
その始まりは、
3月のスギ花粉飛び交う山中へ、馬運車を見に行ったり、
今回、馬運車製作のきっかけを作ってくださったTさんを訪ねて、
厚木の乗馬クラブにおじゃまして、乗馬体験をさせていただいたり、
はたまた競馬場に足を運び、実際馬を見たりかけてみたり、競馬博物館で歴史を知ったり、
馬運車製作に取り掛かる前から、助走は始まっていました。
最初の運車受注主は、ナント!福岡の会社でした。
福岡と大阪の結婚式場で、新郎新婦を乗せて闊歩する馬車事業を展開しているC社です。
江上オートに依頼されたのは、1トンを超える馬を乗せて、
馬場のある場所から結婚式場まで運ぶトラックの馬運車。
お話しをいただいて、すぐ福岡へ飛び、S社長と打ち合わせ。
いただいた条件に合う、中古の4t車を探すところから始まったプロジェクトでしたが、
思った以上にさまざまな課題が持ち上がり、当初の目論見より結構長い時間を要してしまいました。
やっと条件に近い状態のトラックを見つけ、茨城県の筑西市まで迎えに行きました。
最初は、こんな4tワイド&ロングのトラックだったんです!
迎えに行った時、空からご光が射して、これはきっといい馬運車になる!
と確信したのでした。
作業は、かつてない酷暑やいくつもの台風の直撃等、自然災害にも苦難を与えられ、
とにかくまあ、いろいろなことが次々と起こりました。
がしかし、大変な中にも、
自分たちの手で造り上げていく!という醍醐味があって、
それぞれのモチベーションは高かったのです。
大きな工作をみんなで手掛けるダイナミックさに興奮さえ覚え、
何か大切な気持ちを思い起こさせてくれるプロジェクトでした。
そして、この馬運車にこの子たちが乗るんだ!と、
かわいいミルクベールとシュガーベルの2頭の白馬を思いながら、作業を進めたのでした。
プロジェクトメンバーの面々は、仕事も心もイケメン揃い!
馬運車製作応援団まで登場したほどです。
差し入れやお気遣い等、ご協力いただいた皆さま、
本当にありがとうございました!
これからも江上オートは、通常の車事業と同時に、この素敵なプロジェクトメンバーとともに、
馬運車製作も手掛けていきます。
皆さま、どうぞよろしくお願いします!