今日はそこさくの収録。

 

 一番最初に到着した私は特にやることもなく、見逃したドラマを見ることにした。

 

 着替えとかメイクはメンバーの誰かが来たら一緒にしよう。

 

 なんて思ってはみたものの、最近あまり寝れていないせいか頭がぼんやりしている。

 

 というか、なんとなく身体が怠重く、熱がありそうな予感がする。

 

 いや、予感じゃない。

 

 目眩もするし、動く気力すらない。

 

 これは完全に熱がある。

 

 

 

藤吉「はぁ…最悪。」

 

 

 

 仕事の関係でレッスンに参加できていなかった私は約1週間メンバーと会えていなかった。

 

 久しぶりのメンバーと一緒の仕事なのに、熱があることがバレたら即家に返される。

 

 これはなんとかして隠し通さなければ。

 

 

 

 

「おはようございま〜す。」

 

「おはよう。」

 

「おはよ!」

 

 

 

 続々と到着するメンバー。

 

 元々、明るく元気!というキャラじゃないおかげで楽屋の隅でぼーっとしていても何の違和感もないらしく、私の体調不良に気づくメンバーはまだいない。

 

 

 

田村「夏鈴ちゃんおはよ。」

 

藤吉「ん…?あぁ、おはよう。」

 

 

 

 いつものように隣には保乃が座った。

 

 そして…、

 

 

 

田村「なぁ、体調悪いやろ。」

 

 

 

 速攻でバレた。

 

 

 

藤吉「いや、大丈夫。気のせいだよ。」

 

田村「嘘や、顔色悪いで。」

 

藤吉「最近仕事で寝不足なのかなぁ、だから…」

 

田村「ほら、おでこめっちゃ熱いやん。」

 

 

 

 気づいたら保乃におでこを触られていた。

 

 

 

田村「今ギリギリ耐えとるやろ。今日はもう帰りや?」

 

藤吉「でも、久しぶりにみんなと一緒だから。」

 

田村「はぁ…しゃあないな。これ飲んどき。」

 

 

 

 これ以上帰れと言っても、私が素直に帰るわけがないことをわかっているのだろう。

 

 半分呆れ、半分心配の表情で解熱剤を手のひらに出してくれた。

 

 ここに来れたのも不思議なぐらい思うように身体が動かない。

 

 

 

田村「お水は自分で飲める?」

 

藤吉「うん…ギリ。」

 

田村「ほな、ゆっくりでいいからお薬飲んじゃおう。」

 

 

 

 水でさえもなかなか飲み込めない。

 

 

 

田村「焦らなくていい、ゆっくりやで。」

 

藤吉「ゴクン…はぁ…」

 

田村「飲めたね。そしたら少し寝とき。保乃隣にいるからしんどくなったら言ってな?」

 

藤吉「ありがとう…。」

 

 

 

 よっぽど限界だったのか、私は机に突っ伏すなりすぐに意識を手放した。