あれから私達は、3人で行動することが増えた。

 

 お昼ご飯はもちろん、移動教室や体育のグループも基本一緒にいた。

 

 他の人とは違って普通の友達として接してくれる璃花は、一緒にいて居心地がいい。

 

 

 

石森「美青ちゃん、今日部活のミーティング入っちゃったから一緒に帰れなそう。」

 

的野「私暇だから待ってるよ。純葉も部活すぐ終わるみたいだからみんなで帰ろ。」

 

石森「いいの?ありがとう!」

 

 

 

 そう言って嬉しそうに微笑む璃花。

 

 あの笑顔、ほんとかわいいよな。

 

 

 

向井「なーにニヤニヤしてんの。」

 

的野「してないわ。」

 

向井「でも可愛いとは思ってるんじゃないの?」

 

的野「まぁ、そりゃね。」

 

 

 

 そう、私は璃花のことが好きだ。

 

 あの笑顔はもちろん、時折り見せる困ったような表情も、オーバーリアクションも全て愛おしい。

 

 

 

向井「告白しちゃえば?」

 

的野「いやいや、女子同士よ?」

 

向井「案外いけるかもよ?美青を見る目が他の子と少し違うし。」

 

的野「気のせいでしょ。私は関係が崩れるぐらいなら今のままがいいの。」

 

 

 

 好きという気持ちをぶつけてバラバラになるよりも、気持ちに蓋をして友達のままずっと一緒にいられる方を私は選ぶ。

 

 壊れるぐらいなら自分が我慢をすればいいだけだ。

 

 それだけで璃花の隣にいることができるのなら大したことはない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

石森side

 

 思ったよりもミーティングが長引いてしまった。

 

 

 

石森「美青ちゃん達帰っちゃったかな…?」

 

??「ねぇ、石森さん。」

 

 

 

 誰かに呼び止められて振り返るが、知らない人達だった。

 

 

 

石森「なんでしょうか?」

 

女1「あんたさ、なんで美青様と一緒にいるわけ?美青様が嫌がってるの気づかないの?」

 

石森「え…?」

 

女2「マジか、気づいてないの?ヤッバ笑」

 

石森「すいません…。」

 

女2「美青様に嫌われたくなかったら一緒にいるのやめなよ。」

 

 

 

 美青ちゃんとは友達だと思ってた。

 

 でも私の勘違いだったのか…。

 

 これ以上美青ちゃんには嫌われたくない。

 

 私は教室には行かず、そのまま昇降口へ向かった。