AYAさんからのリクエストです。
りさぽんで、義理の姉妹だけど、お互いが好きになってしまった。です!
長くなったので、3話に分けさせてもらいました。
それではどうぞ!
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一昨日、私に妹ができた。
妹と言っても血は繋がってない。
お母さんが働いている施設にいたらしく、里親が見つからなくて困っていたんだって。
私はその子がちょっと苦手。暗いし、話しかけても素っ気ない返事が返ってくるだけ。
名前は小林由依。私の2つ下の高校1年生。
明日から学校に通い始めるから、案内も兼ねて一緒に登校することになった。
理「ねえ、明日6時30分に家出るから寝坊しないでよ。まあ、したら置いて行くけど。」
それだけ伝えて私はお風呂に入った。
お風呂に入って歌ってる時が一番リラックスできる。
理「君は知ってるかい、渋谷川って…」
由「あの…、」
私が気持ちよく歌っていると、急に由依が磨りガラス越しに話しかけてきた。
理「何?」
由「いや、あの、お母さんから理佐さんに電話かかってきてるからスマホ届けにきたんですけど…。」
理「あぁ?母さんなら出ていいから。あと、私が風呂入ってる時は話しかけないで。」
由「ごめんなさい…。」
少し言い過ぎたかな?
でも私は、歌ってる時に話しかけられるのが凄く嫌い。なんか、邪魔された気がするから。
理「流石に謝った方が良いか。」
そんな独り言を呟きながら私はお風呂を出た。
髪を乾かして部屋に行くと由依が隅で小さくなっていた。
気にしてるのかな、さっきのこと。
理「さっきはごめん。きつく言い過ぎた。」
由「全然気にしないでください。私が悪いので。」
理「あっそ。で、母さん何て言ってた?」
由「お風呂上がったらかけ直してって言ってました。」
理「ありがとう。」
私はスマホを持ち一階に降りて母さんに電話をした。
理)母さん、どうしたの?
母)今日、帰れなくなったからご飯自分で作っ
て食べて。ちゃんと由依の分も作るのよ。
理)わかった。何作ればいい?
母)あの子アレルギーとかないからなんでも大
丈夫よ。2人とも仲良くしてね。
理)わかってるよ。じゃあ、仕事頑張ってね。
まじか。なんで、あいつのご飯も用意しなきゃいけないんだ?自分で作れるだろ。
まあ、適当に冷凍食品でいいか。
私は冷凍庫からパスタとグラタンを出してレンジにかけた。
理「おい!ご飯できるから降りてこいよ。」
大声で二階に向かって言うとすぐに来た。
理「パスタとグラタン、どっちがいい。」
由「グラタンでお願いします。」
理「ん。」
一緒に食べるが、会話は必要最低限。
私が話しかけなければ、向こうも話さないから良いけど。
私はパスタをかき込み、お皿を洗い、素早く部屋に戻った。
机に教科書とワークを広げて宿題をするがやる気がでない。
そうこうしているうちに眠たくなってきてしまい、夢の中へと引きずり込まれた。
朝、目を覚ますとベッドの上にいた。確か昨日は机で寝た筈。
不思議に思いながら制服に着替えて下に降りる。
準備を全て終えてキッチンに行くと、由依が料理をしていた。
由「おはようございます。」
理「ん。何してんの?」
由「昨日、ご飯作ってもらったので私も何かしないとって思ったので。もう少しでできるので座って待っててください。」
作ったって言っても冷凍食品だし。
てか、敬語だと距離感じて嫌なんだよな。
由「どうぞ。」
理「サンキュー。」
私の前にだし巻き卵と味噌汁、白米、佃煮が並んだ。
なんだ、私より料理出来るじゃん。
しかも美味しい。
由「私着替えてくるので、食べ終わったら洗っといてください。」
理「あのさ…」
由「はい。」
理「美味しい。ありがとう。」
由「よかったです!」
初めて由依の笑顔を見た気がした。この家に来てからずっと暗い顔してたから。
笑うと可愛いじゃん。
私は由依の笑顔に何故かキュンとしてしまった。
由「理佐さん、そろそろ出ますか?」
理「そうだね。行くよ。」
由「はい。」
理「あとさ、敬語やめてくれない?接しずらいし、姉妹なんだからさ。」
由「わかりま…、じゃなくて、わかった。」
なんとなくだが由依の口角が上がった気がした。
電車を乗り継ぎ、1時間半かけて学校に向かう。
駅は通勤・通学ラッシュの為、人が溢れている。
私は慣れているが、由依は違うみたい。
逸れないように私の制服の袖をつまんでいて、歩くときも必死についてきている。
最後はバスに乗り、校門前まで歩く。
理「着いたよ。帰りも迎えにいくから図書室で待ってて。」
由「ありがとう。」
私は由依と別れ教室へ向かった。
守「理佐おはよう!」
理「おはよう!」
教室に入ると、親友の守屋茜がいた。
守「あれ?なんかいいことあった?」
理「いいことなのかな?」
私は朝あったことを茜に話した。
守「それ、絶対恋だよ。だってその子の笑顔を見るとキュンとするんでしょ?」
理「そうだけど…。それって恋なのかな?」
守「そうだって。私は応援してるから。」
茜の言う通り、私は由依に恋をしたのかもしれない。
今まで女子の笑顔を見て心がときめいたことはない。
でも昨日までは苦手だったのに、なんで急にそうなったんだろう。