「過保護」と「親の愛」。 | エフォートアカデミー塾長日記

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静岡県三島市の学習塾「エフォートアカデミー」のブログです。
塾での出来事やお知らせを、私塾長の鈴木がお知らせいたします。
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です。よろしくお願いいたします!

親の子に対する愛は普遍的なものですが、何事も「行き過ぎる」ことには弊害が生じるものです。

 

当塾はマンツーマン個別指導塾ですので、一般的な塾では学習することが難しいお子さんもお預かりすることが多々あります。

私どもとしてもそれなりの「経験」があるので、そのようなお子さんの特性は概ね理解しているつもりなのですが、時として問題が生じることもあります。そしてその問題は、塾生自身というよりも、保護者様との「事実関係の齟齬」という形で顕在化されることが多いのです。

 

上述のようなお子さんの中には、極端にコミュニケーション能力に欠ける子がいます。意図せずに「正しいことが伝えられない子」が少なからず存在するのです。このようなケースにおいては、非常に高い確率で塾と保護者様との間で「事実関係の齟齬」が発生してしまうのです。

私どもはあくまで「私塾」であり、どのような状況のお子さんであっても、「学力の向上」を目指すのは当然のことです。この目的を放棄したら、もはや「学習塾」を標榜できません。一方で「福祉」あるいは「公的扶助」に類する要求を「学習塾」に対してされる保護者様がいらっしゃいましたが、誠に残念ながらそのようなご要望には十分にお応えできないのが現実なのです。

 

たとえ連日「既習範囲の復習」を強いられようとも、

 

「昨日できなかった問題が、今日は理解できた!」

 

と感じてもらえたのであれば、私たちにとってはそれが「成功」なのです。どの子にとっても勉強は決して愉快なものではありませんが、たとえ歩みは遅くとも、ひとつひとつ学んでいき、理解してもらうことこそが私塾の使命だと心得ているつもりです。現在の理解度や学習能力は全く問いませんが、ほんの少しでも学習意欲を持つことができない、あるいは保護者様自身がお子様に学習をさせる意欲が乏しいのであれば、「学習塾」に通わせるという選択をすべきではないのです。

レベルの差こそあれ、学習に勤しむということは、少なからず「ストレス」を感じるものです。勉強のみならず、社会に出れば、様々な重圧に押しつぶされそうになることもあるでしょう。当然のことながら、かく言う私自身もその例に漏れないのです(笑)。学びを突き詰めようとすれば、時には厳しい指導や過酷な現実もあって然るべきだと私は考えますが、とにかく我が子に「ストレスを感じさせない」ことを優先させるのであれば、「学習塾」ではなく、迷わずに「福祉」や「公的扶助」の力を借りるべきだと思います。そしてそのような「親の姿勢」が、果たして妥当なものなのか、「過保護」との誹りを受けるべき態度ではなかろうか、親としてよくよく考えてみるべきかと思うのです。

 

ほぼ間違いなく、親は子より早く死ぬはずです。親がいなくなった後に子供が生き抜いていけるのか、「今」の我が子を通して10年後、20年後の我が子の姿を見抜く力を養うことこそが「親の愛」なのだと言えるのかもしれません。

大いなる自戒の念を込めて(笑)。

 

頑張りましょう!