当塾では夏期講習以降の中3生に毎回「小テスト」を課しています。英単語をはじめ、理科・社会などの「記憶しなければいけない科目」について、半ば強制的にでも「覚えてもらおう!」という狙いです。いずれの科目も2パターンほど問題を準備しており、「的を絞らせない=しっかり記憶してもらう」ことを徹底しております。それなりに意義があることだと私自身は自負しているのですが、「やらされる」塾生たちとしては、決して愉快なことではないでしょう(笑)。
夏期講習以降はもう20年近くこのような形態をとっているのですが、その中でひとつの「傾向」が見て取れるのです。
最低限の内容を「記憶すること」は受験にとって必須ですが、それだけで難関校を突破できるほど受験は甘くありません。小テストにおいて毎回高得点を獲得している(毎回しっかり記憶作業をしてきている)子であっても、全員が全員受験において成功しているかと言えば、決してそうとは言えないのが実情です。それでも受験生たる「資格」として、基本事項の暗記は絶対に必要だと考えています。
一方で、このような「地道な学習」に対して、強い拒否反応を示す子も少なくありません。これまでの私の拙い経験の中ではっきりしているのは、小テストのような地道かつ少なからず苦痛を伴う記憶学習について忌避してきた親子は、そのほとんどが受験において「うまくいかなかった」という結末に終わっているという事実です。
学校においても塾においても、生徒の学力が下がるような指導はしていないはずです。自分自身にとって、「これはどうなの?」という指導であっても、実は非常に理にかなったものであり、それに気づかなかった、あるいは気づこうともしなかったのはひとえに自分自身の失策であるということに「気づいていない」人があまりにも多い気がするのです。現時点において思うような成績が挙げられていない人は、間違いなく現在の学習への取り組み方に「誤り」があるはずで、その点について率直に認めた上で改善を図らなければ、いつまでたっても成績は向上しないでしょう。
現状を打開したいのであれば、四の五の言わずにまずは「やってみる」精神が必要なのではないでしょうか?どうしても自分に合わないと感じるのであれば、「やってみた」後に修正したって、決して遅くはないはずなのです。そんな柔軟な思考こそが、成績向上のためには重要なのかもしれません。
「良薬は口に苦し」と言いますが、苦痛にも感じる学習への取り組みが、実はあなたの未来を劇的に変えてくれる「良薬」となるのかもしれませんよ。
頑張りましょう!