春は「出会いの季節」でもあり、「別れの季節」でもあります。
本日とある中3生の塾生のお父様がご挨拶に見えて下さいました。中高一貫校に通っているA子さんは、3月をもってとりあえず「卒塾」となります。
このブログでも何度か書いたのですが、現在中学3年生でありながら、A子さんは実に過酷な人生を歩んできたのです。
プライバシーの問題もあり、あまり詳細には書けないのですが、中学受験時にお母様を亡くされたことが、彼女にとって最大の試練だったと思います。受験数日前でありながら、母親のお通夜や葬儀に忙殺されてしまった彼女は、心身ともにかなり疲弊していたと思います。
実は亡くなる2日前に、お母様からLINEを頂きました。
「娘の受験、くれぐれもよろしくお願いいたします。」
何かを「悟った」であろうお母様からの「最後の言葉」に、私自身も託された「使命」を感じずにはいられませんでした。
小学6年生にとってはあまりにも過酷な試練だったのですが、彼女は見事に乗り越えて、無事合格を勝ち取りました。彼女の「合格」は、ただ単に「合格」した以上の価値があると、私は今でも信じて疑わないのです。
お姉さん(お姉さんも私の教え子です)の後ろをヒョコヒョコと着いて回っていた3年生の小柄な少女が、今や立派な「娘」となり、今春には高校生となります。そりゃ私も歳をとる訳だ、と今さらながら諦めに近い感情が湧くとともに(笑)、立派に成長した彼女の姿を見て、
「本当によかったな~」
と改めて感じ入っているところなのです。彼女自身、周囲の環境が大きく変化し、必ずしも自宅から近いとはいえなくなってしまった当教室に、中学入学後も頑張って通い続けてくれていました。ある意味で「あまりにも濃密だった」この3年間において、それでも引き続き彼女を当塾にお預け下さった、祖父母様、ご両親様には心から感謝しております。私自身にとっても、彼女はこれからも「忘れ難い塾生」の一人なのです。
3月までの残り数回の授業について、学年末テストと英検二次試験への対応はしっかりとやらせていただくつもりです。4月以降は少し寂しくなってしまいますが、今後も彼女が心優しい人たちに囲まれながら、若くして逝かれたお母様の分まで幸せに暮らすことを願わずにはいられません。
もっとも、彼女の通学する中高一貫校には私の倅も在籍しており、それぞれ3年生、1年生の先輩・後輩となるので、決して「縁が切れる」訳ではありません(笑)。将来の「夢」について思い悩んでいるA子さんにとっては、これからも時折話をする機会があるでしょう。困った時は、いつでも声をかけて頂きたいと、心から願っております。
「挫折」や「困難」こそが、「人間を創る」のだと、私は思います。逞しく成長した彼女の姿を見るにつけ、やがて来る「別れの時」を想い、少しだけ寂しく感じる私なのでした(笑)。
頑張りましょう!

