夏休み特別企画
「折り紙で学ぶ 図形の面白さを知る講座」を開講中です。

嬉しいことに予想以上のご希望を頂きクラスを増設しました。
暑い中、遠方からもお越し下さり本当にありがとうございます。




この講座では、折り紙を通して図形の面白さを体験してもらうことがひとつの目的ですが、ただ折り紙の折り方を教えているわけではありません。

作品を完成させることが目的なら
、YouTubeなどの動画を見て折り方をそのまま真似すれば簡単です。


でも、真似して簡単に出来てしまうことには、簡単に出来ることと引き換えになるものがあるように思うのです。

この講座では、作品を完成させることは目標であってもそれが目的ではありません。

 目的は、とことん手と頭を動かして「考える」こと。

ですから、子供たちには考えて折る為の視点を持ってもらい、ただお手本を真似して折るのではない折り方をしてもらいます。


子供たちの様子を観察していると、気付くことがあります。

折り方の図を見た時に、子供たちはどこを見ているか?と言うと、多くの子は「折るマーク」のついた箇所を見て折ります。

「ここにこっち向きに→があるから、こっち向きに折るんだ!」と、思って折るのですが、
そうやって折るところだけを見て折ろうとすると、あれ?となる場面に出くわします。

「→と同じ向きに折っているのになんか違う。。。」

ただ真似して折ろうする子は、
折るところばかりを見ていて、
折る前の形と折った後の形の違いを見つける視点を持てていません。

折る前と折った後の形の違いを見つける為には、必要な視点があります。

それは辺や頂点の移動と重なりを捉える視点。

その視点で捉えると、折る前の形と折った後の形の違いを理解することができるようになります。

視点の持ち方のヒントを与えてあげると、思い通りにならずに嘆いていた子も、
徐々に自分で気付いて折ることが出来るようになっていきます。

答えを与えるわけではないので、視点を与えたからといってすぐにすんなり出来るようになるわけではありません。 

でも、そういう視点で
捉えて手と頭を連動して考えることを繰り返すうちに、

だんだんと見え方が変化していくのです。

辺と点の移動や重なりを捉えられるようになったら、折り目から考えてもらったり、三角形から様々な形が構成されていることを自分で見つけたり、色々な視点から手と頭を連動して思考する機会を与えていきます。

試行錯誤して自分で考えて、気付いて出来るようになる経験をする。
これもこの講座の大切な目的です。

動画やアニメーションで図形の変化を鮮やかに見せれば、子供はいとも簡単にその変化を理解することができ、
効率的に子供の「分かった」を引き出せるのかもしれません。

でも、そこに子供が自分で考えるプロセスはあるのでしょうか?

子供たちを観察していると、真似して分かったことと自分で気付いた理解の間には大きな隔たりがあることを感じさせられます。

回り道をしながらも自分で手を動かして考えて気付く経験を積むことが、低学年までは特に大切だと思います。




試行錯誤しながら「分かって来た!」「そういうことか!」と、夢中になって折っていると90分はあっという間です。

夢中になって取り組む楽しさ、そこで発揮される集中力。
そういう経験をする機会であることも大切な目的のひとつです。


一枚の紙から広がる世界に目を輝かせる子供たち。

その純粋な感動に触れる瞬間は、私にとって酷暑のさなかの一服の清涼剤となっています。


沢山の回り道をしながら作り上げた色とりどりのカタチをかばんに詰め込んで、
爽やかな疲労感と充実感に満たされて子供たちは帰って行きます。



詳しい開催日程は以下のお問い合わせフォームもしくは受付専用LINEよりお問い合わせ下さい。

岐阜教室は全クラス満席ですが、藤が丘教室はまだ少しお席があります。