『天皇陛下、琉球王朝思い』
《毎日新聞 2013年01月17日 東京朝刊》

 新春恒例の宮中行事「歌会始の儀」が16日、皇居・宮殿であった。天皇、皇后両陛下や皇族方らが出席。今年の題の「立」にちなんだ歌が伝統にのっとった節回しで読み上げられた。参列した入選者らは式後に記者会見し、戦後最年少に並ぶ中学1年で選ばれた太田一毅(かずき)君(12)=東京都渋谷区=も「歌について両陛下とお話ししました」と緊張気味に喜びを語った。

 天皇陛下は昨年11月に沖縄県恩納(おんな)村の万座毛(まんざもう)を訪れた際、18世紀の琉球王朝に思いを巡らせたことを詠み、皇后さまは、天皇陛下の退院後の病状を心配していたころに春の気配を感じて心がはずむ思いを歌に込めた。皇太子さまは長女愛子さまが通う学習院初等科の大イチョウについて、雅子さまは愛子さまが生まれた日の夜の光景を懐かしく思う心情を詠んだ。
【長谷川豊】

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 『天皇陛下』

万座毛(まんざもう)に昔をしのび巡り行けば彼方(あがた)恩納(おんな)岳さやに立ちたり

 『皇后さま』

天地(あめつち)にきざし来たれるものありて君が春野に立たす日近し

 『皇太子さま』

幾人の巣立てる子らを見守りし大公孫樹の木は学び舎に立つ

 『皇太子妃雅子さま』

十一年前吾子の生れたる師走の夜立待ち月はあかく照りたり

 『秋篠宮さま』

立山にて姿を見たる雷鳥の穏やかな様に心和めり

 『秋篠宮妃紀子さま』

凜として立つ園児らの歌ごゑは冬日の部屋にあかるくひびく

 『東京都 太田一毅君(12)』

実は僕家でカエルを飼つてゐる夕立来るも鳴かないカエル



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