『CURE』『回路』の黒沢清監督の2006年の作品。
まず始めに、私はとてもオチを重要視する人です。それは映画であってもお笑いであっても、人の話であってもです。
そういう前程のもと、恐らく私と黒沢監督の相性は悪いと思われます(;^ω^)
華々しいデビューを果たした女流作家・春名礼子は、既にスランプに入っていた。書きたくもないテーマを編集長・木島に押し付けられ、なかなか筆が進まないので、気分転換に静かな所へ引っ越す事にした。
木島から紹介された物件は人里離れた古い一戸建てではあったものの、礼子はとても気に入った。
礼子の住む家の前に廃屋のような建物があり、ある夜そこに死体のようなものを抱えて入って行く男を目撃する。
作家役のヒロインに中谷美紀さん。廃屋に出入りする謎の男に豊川悦司さん。木島には西島秀俊さん。そして、チョコチョコ現れる不気味な女は安達祐実さん。
だいたいこの4人です。
しょっぱなからヒロインが突然泥を吐いたりと「お、何があるんだ?」と思わせるシーンが何度か出ます。
で、序盤でこの映画の題材が提示されます。
「ミイラ」なんですね。
豊川さん演じる男は、ミイラを研究する大学の教授なんです。ヒロイン礼子はいつの間にか仲良くなり、ミイラをしばらく預かる事になる(普通は預からん)。
ミイラに被せてるはずのシートが何度も落ちている。
突然電気が消える。
何者かの足音。
安達祐実さんは幽霊のような役で出てきますが、ジーーーーーっと眺めてて何か言いたげ。
でも、安達祐実さんってやっぱり顔が幼いですよね。なので「女性の霊」としては怖くは感じませんでした。
結局はですねぇ、2時間長々とあるワリには何が言いたいのかよく分からない上に、オチが弱いんですよ。
スッキリしたオチで終わるのも好きですが、「なるほど、こういう意味だったのか・・」と、あとからジワーっとくるパターンも私は好きです。
しかし、この映画は私にとってどちらでもなく、全く理解不能で面白くありませんでした。
それはこの映画だけに留まらず、黒沢監督作品全てに通じるところでもあります。
監督の頭の中ではキッチリ話は出来上がってて、それを纏め上げる事ができないまま映画化したような感じを受けます。私は抽象的なのは大嫌い。
この話も、ミイラの話がしたいのか、幽霊の話がしたいのか、恋愛タッチに仕上げたいのか、バラバラで1つに纏まっていません。
しかし黒沢監督がお好きな方には「このシーンは、こういう事が言いたかったはず」だとか「監督の言いたい事は・・」だとか「よくよく考えたら、ここは本当に怖いシーンなんだ」などなど、推測を楽しむ事が沢山できる映画だとは思います。
だからと言って私は黒沢監督自身に興味はなく、私はただ1本の映画を楽しみたいだけなのですよ。
キャストは豪華で、お金使ってるなぁ~と言う感じ。
黒沢監督がお好きでもない限り、この『LOFT』は全くお勧めしません![]()
最後に、この映画の中で私が「有り得ねぇ・・」と思ったシーンを2つばかり。
●めったにお目にかかれないくらい美人の中谷美紀さんが冴えない電気工事の人にいろいろ話しかけているにも関わらず、工事の人はそっけなさすぎ。
美人相手にその態度はないやろ。
●いきなり降って湧いたようなロマンス。「何もかも捨てる!」「この世の果てまでも・・」な~~んて、泥酔してない限り言えんじゃろ![]()
最後の方で豊川さんがミイラに対してツッコむんですが、それは笑えました。
ちゃんちゃん![]()

