一緒に見に行った友達が驚くほど号泣してしまいました。声を押し殺すので精一杯でした。
一緒に行ったのは日本人の友達で、「最期の方で少しジーンときた」程度でした。

なので、私のように号泣する人は稀かもしれません。


足を踏まれたことのない人は痛みを想像するしかできず、本当の痛みを知る事はできません。
また、踏まれた事があったにしても、相手がスニーカーを履いていたかヒールを履いていたかでも痛みは異なります。
この映画に出てくる登場人物は裸足のまま踏まれたような感じです。それでも食いしばっているので、周りからは気付かれないのです。

1974年、在日朝鮮人である一家は長男アンソンの1人息子・チャンスが治療の困難な病気にかかり、治してくれる病院を求めて東京に出てきていた。
治療費に膨大な金額が必要となり、アンソンは国鉄職員の佐藤と組んで怪しい仕事に手を出す。


一方、アンソンの妹であるキョンジャは芸能プロダクションからスカウトを受け、甥のチャンスの治療費を稼ぐために芸能界へと足を踏み入れる。



MebiusRingΨ主食はホラーΨ-パッチギ! LOVE&PEACE


まぁ子供の病気ものとなれば無条件で涙も出てきそうになるんですが、他にも涙腺を刺激するツボが満載だったワケですよ。

配役が前作『パッチギ!』 と変わったようですが、全く気になりませんでした。アンソン役なんて前作は誰だったかを忘れてしまうほどの当たり役だったと思います。
キョンジャ役は男性にはウケているようですが、私には少し鼻につきました。

前作は兄妹が学生だったため学園ドラマに近いものもありましたが、今回はアンソンの叔父にあたるビョンチャンが、どういった経緯で今があるかなど、戦争シーンも織り交ぜているのでテーマも更に重いですね。

在日の人達が赴ける職場って限られてました。工場系(うちの地元では靴のゴム底多し)か自ら焼肉屋なりを立ち上げるか。
アンソンは怪しい仕事に手を染めるのですが、たまたま知り合いになった日本人の佐藤が、またい~いヤツなんですよ。なぜなら彼もまた心に深い傷があり、愛に飢えていたからです。
演じるのは藤井隆さんで、彼のエピソードでも沢山の涙が零れ落ちました。

この佐藤にしても、みんなチャンスの事を考えているんです。
このチャンス役の男の子ですが・・・どうしてもネゴシックスに見えてしまい今1つ入りきれませんでしたが(笑)、なかなか素朴な演技でしたよ。

キョンジャは芸能界で着々と名を売るのですが、生い立ちや本名は表には出せず、疑問をもったまま悶々と過ごします。
そして恋愛。ここでも在日であると言う事の壁が彼女を苦しめるのです。

在日の中でも、朝鮮人であるか韓国人であるかは大きな分かれ目です。
朝鮮・韓国は、生まれてきたら父親方の性を名乗る事になります。結婚しても性は変わりません。

在日であるがゆえに何かに弾かれるという経験は私にもあります。それが見事にリンクしてしまい、号泣に至ったわけなんですが(;^ω^)
好きな相手が「気にしない」と言ったとしても、その人の後ろには親家族が付いているわけです。

「じゃあ、結婚したら日本籍に移して」と話が出ても、今度は自分の家族や親戚のバッシングが待ってるわけです。
日本に住んでて、たまたま同じ在日の人と知り合って恋に落ちる・・なんて確率は極めて低いですよ。

話は映画に戻りますが、そんなこんなの壁が詰まってます。なので見てて苦しかったです。

日本は戦争映画が盛んですよね。
この映画の上映当時は石原都知事が脚本を書いた映画が出た頃でした。
戦争でお国のために死に行くのは美学か・・否か。この映画では否を語っています。
この映画を見たあとだと、熱くて燃えるような戦争映画に白けてしまいそうです。

戦争そのものではなく、その手の映画に携わる製作サイドに疑問が湧きます。

エンドロールが終わるまで、客席の誰も途中で立ち上がる人はいませんでした。

聞こえてきた会話から韓国人の方が多かったと思いますしね。


しかし、私が号泣した自分の顔を何とかしようと入ったトイレで、若い女の子が「国生めちゃ太ってたよな!ギャハハ!!」と言うのを聞いてぶっ倒れそうでしたにひひ

前作で感じた違和感は今回払拭されました。
私の胸に響くのは、『イムジン河』ではなく『アリラン』なのです。

愛と平和。全く監督らしい皮肉たっぷりなサブタイトルだと思いました。



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07/05/28


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