地上波で見ました。井筒監督の作品は80年代の『二代目はクリスチャン』あたりから見た事はなく、今回もどうしてこの題材を選んだのか不思議でした。
朝鮮学校の女の子と、日本の男の子との微笑ましい交流・・・なのかと勝手に推測し、あまり見る気もなかったんです。

同じように地上波でご覧になった方も多いのでは?


舞台は1968年の京都。そんなに昔でもないです。
主人公である康介は、朝鮮学校へ通うキョンジャに惚れるが、彼女の兄は地元でも評判のワルで番長だった。
キョンジャがフルートで奏でた『イムジン河』が耳に残り、自分も自ら楽器店でギターを買い『イムジン河』の練習を始める。
出てくる主要人物達はみな高校生で、他校との抗争もヒートアップしていく。



MebiusRingΨ主食はホラーΨ-パッチギ!



最初から最期まで、切なさでいっぱいになりました。

日本人の若い人なんかは、あまりピンと来ないんじゃないかしら。


恋愛では現実的すぎて盛り上がりに欠けるし、なぜそこまでする?的な暴力描写はキツいし。

韓流ブームと言ってもただの切ない恋愛劇や明るい話ではないので、爆発的に話題には挙がりにくいですよね。

70代以上の在日の方がご覧になったら、大泣きする人もいるのではないでしょうか。下手くそな朝鮮語は仕方ないとしても、とても良い演技だったと思います。


河が頻繁に出てきて、タイトルにもなっている『パッチギ!=突き破る・乗り越える』などにウマくかけていましたね。

この時代まだ在日への目は厳しく、学生同士なら尚の事、小さな戦争とも取れるような出来事が頻繁にあったと思います。

ヒロインに恋する日本人の主人公がお葬式で「帰れ」と言われた時、何も言い返すことなく途中の河で怒りを爆発させていました。私は「自分1人では、どうする事もできない」もどかしさから来た怒りだったと解釈しています。


お国の背景を経験したご年配の方は、日本に染まる事を嫌う人が多いです。

親戚や仲間同士でよく集まり、アリランを歌っては陽気に踊ったり泣いたり。

映画の中では、結構「あるある。そうそう!」と言うようなシーンが出てきました。

私はとても切ない気持ちで見ていましたが、日本人の方はどんな気持ちで見ているのかなーと言う思いもしました。 決して「面白かった!」と笑いながら言える作品ではありません。


『パッチギ!』とは頭突きの事。私の地方では「パチキ」と言いますが(笑)


今現在でも、全く在日への偏見がなくなったわけではありません。

在日だと言う事を友達に明かした時、ある友達は「そんなの私は気にしないよ!日本に住んでるねんから日本人やん。何も気にする事ないで!」と言いました。

何の違和感も感じないと思います。


ただ私は複雑でした。

学生の時に言われた事ですが、この言葉は無知から来た言葉だったからです。

私自身そんなに背景を知ってるわけでもなく卑屈に思った事もありませんが、当然親戚も在日なのでどれだけ辛い想いをしてきたかなど見てきました。


私のイトコは朝鮮学校に通っていましたが、何もしないのに突然石を投げられたりもしています。女の子ですよ。

だいたいですね、「私は気にしないよ!何も気にする事ないで!」って私本人だって気にしてないってのに、その時点で上から目線で見てやしませんかねむっ


先日美容院に行った時の話ですが、私が在日だと言う事を美容師さんに言うと

「昔、在日の同級生がいてナンやかんや言われてましたけど、私はその子をかばって喧嘩になりました。」

と言ってきました。


・・・・・so what!?

私に「有難うございます。」とでも言わせたいんかいむかっ


あ、すみません。感情に走ってしまいました(;^ω^)


この映画を見て、映画として盛り上がりに欠ける・・何が言いたいのか分からない・・と思った方もいるでしょう。

それはそれで、その人が幸せに生きてきた証だと思います。

韓国はヨン様や焼肉が美味しいだけじゃないですよ(笑)


それ以外の事をもっと知る、良いキッカケの映画だと思いました。



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07/05/22