明日Laborの総まとめ試験があるため、張り切っている生徒たちは今日の整形外科学を休んでおうちで勉強してるらしい。
生徒総数9人中今日の参加は4人。
先生はカオス気味(多くのやらなければなない事を抱えていて常にストレス状態であるがために、取りかかっている事柄がいつも中途半端。しかし本人の理想が高いため、他人からの批判を受け入れない)なので、生徒からの評判は芳しくない。
私個人は、「どうやら離婚して子供を一人で育ててるらしい」という背景を考慮するとカオス気味なのも理解できるし、私が授業について行けてるかどうかを常に気にかけてくれてるし、お医者さんであるからやっぱり知識も豊富だしなー、と可もなく不可もない評価となるのでした。

整形外科学で何が大切かというと、骨や筋肉の名前を覚えるというよりは、整形外科的疾患をよく知っておくという事でしょう。
身近なものが多いし、名前は知っていてもいったいどういった経緯で、どういった症状が現れるかという事はいまいち知らない事が多い。

生徒が少なかったせいか、先生もリラックス気味(?)で、時間のマネージメントの仕方を指南してくれたりしたのですが、「でもあなたいつも時間に追われてない?」と心のなかで毒づいているのは私だけではなかったと思う。
ドイツ人は本当に、「自分の事はさておいて」理想論を語る人が多い!

さてさて、今日学んだ疾患、
ショイヤーマン病(Morbus Scheuermann)
8-14歳の男子にかかりやすい、脊髄の椎体が変形してしまう病気。背中が前のめりに曲がり気味になる。発症しても大人になるまで痛みを感じない人も多いらしい。治療:理学療法、水泳などのトレーニング効果的

骨粗しょう症(Osteoporose)
45歳以上の閉経を控えた頃から女性がかかりやすい。なぜなら骨形成と骨吸収の役割を担っている女性ホルモンエストロゲンの分泌が閉経を迎える頃から減少するため。
骨密度が低下するため、骨折しやすくなってしまう。
ホルモンやビタミン剤を投与するという治療がなされる他、手術による強化も図られる。

骨パジェット病(Morbus Paget)
骨形成と骨吸収が過度に活性化してしまう。
60歳以上の男性に多い。骨盤、大腿骨、頭蓋骨などに現れ、「帽子が合わない」という訴えで気づく事も。
治療:薬剤による活性化抑制、痛みの軽減、手術による措置もとられる。

手根管症候群(Carpaltunnnel syndorom:CTS)
人差し指、中指、薬指の3本に痛みやしびれを感じる。
手のひらの付け根、手根に靭帯と骨で囲まれたトンネルがあり、そこに神経が通っている。その神経が手首の酷使による圧迫などで神経が圧迫されてしまう。
マウスを使ったPC作業も発症の原因となる事が多い。
甲状腺機能低下や糖尿病の人もなる可能性が高い。
治療:手術

インピンジメント症候群(Impingementsyndrom)
スポーツなどで肩を酷使することによって起こる痛み。

腰痛/座骨神経/ぎっくり腰/椎間板ヘルニア(Lunbago/ Ischias/ Hexenschuss/ Bandscheibenvorfall)
これはだいたい想像のつく症状


現在、Laborという全11回の授業が終わったところ。
Laborとは言葉の通りラボで行われる血液検査や、尿検査、糖尿病検査など諸々の検査について学びました。
もちろん実際自分たちがラボで検査を行うのではなく、検査結果をもとにどういった疾病がそこから読み取れるかという事を学んだので、かなり本格的なお医者さんの知識を詰め込まなければならない授業でした。

といっても、私は9月中旬に入校したので、このLaborの授業は6回目から参加。
すでに1年前から勉強を進めている人達もおり、前知識として、血液の内容、尿がどう作られるか、ホルモンのしくみなどを知っていないとかなりきつい授業で、新入生にとっては「アンラッキーな勉強スタート」By学校責任者 となったわけです。
日本のアロマセラピストの試験内容も、内分泌、免疫、泌尿器が含まれており、これなら大丈夫かもと思ったのが間違い。もっと掘り下げた細かい内容を学ぶ事となり、3時間の授業はきつかったー!
さらに今週木曜日にはLaborの総まとめテストがあり、他のみんなはかなり勉強してるようです。
私は、あきらめモード。
先生も「新入生には関係ないテスト」と言ってるので、赤血球・白血球の正常値、白血球の免疫システムを頭に叩き込むだけでよしとしようと、今から楽観的に考えているのは、ちょっとやばいかしら?

先日友人たちと食事中に、偉そうに免疫の話をしてしまい、免疫とは、かなり論理的かつ合理的なシステムなのに、説明した内容が合理的でなく、「あれ?あたしの覚え間違い?」と焦って調べまくりました。
勘違いしていたのは、「自律神経の交感神経優位のときは白血球の数が低下する」ということで、これは、日本人の免疫学者安保徹氏の研究結果であきらかになったことによると、白血球のすべてが低下する訳ではないらしいと。
免疫にあまり興味のない人には、私が何に勘違いしたのかということ自体忘れてしまうんだろうけど、こりゃいい機会と、調べて人に伝えるという最高の勉強法で私自身、頭に入る事ができました。

以下が友人たちに送ったメール。

さてみなさま、 
あのときに白血球の話をしたと思うんだけど、偉そうに話しておきながら、私もなんだか論理的でないなーと思って調べてみました。
長くなるので、自律神経と免疫システムに興味のある方はお読み続けくださいませ。
興味なければ無視してくださいな、よろしくー。

まずは自律神経の説明から。
自律神経は二つに分かれてます。
交感神経(戦う神経:血圧上昇、気道拡張、消化器官の動きが抑制)
副交感神経(休息神経:血圧下降、気道収縮、消化器官の動き活発)

というように昼間の活動中は交感神経が優位に働いているんだけど、ご飯を食べたり、休息を取るときには副交感神経にスイッチが切り替わるわけ。
だから、日本のサラリーマンがお昼に立ち食いそばでチャチャッと食べて仕事に戻るというのは、交感神経優位のまま=消化器官の働きが抑制されているのに物を食べてしまう事で、消化不良を起こしたり、胃の疾患が増えたりしちゃうそうです。
副交感神経にスイッチが入ると、気道が収縮するわけだから、寝入りばなにぜんそくの発作がひどかったりするのは、論理的に合ってるんだよね。便秘気味の人も副交感神経にうまくスイッチが切り替わらないから、消化管の蠕動運動が促進されないわけなのよ。

これに免疫システムがどうかかわっているかというと、
自律神経支配による白血球の調節があるというのは事実で、
戦う神経のときに白血球数が低下するというのは、一部合ってて一部間違ってたの。

まず、白血球の種類を大まかに3つ

顆粒球(かりゅうきゅう)(化膿性の炎症に活躍)
リンパ球(ウィルス、異種タンパク、アレルギーに活躍)
単球(マクロファージといって何でもとりあえず異種のものを食べちゃう貪食系)

交感神経優位のとき(戦う神経)に増加するのが顆粒球で、細菌感染に備えて体が準備してるということで、理にかなってるよね。
副交感神経優位のときは、休む神経なわけだから、ものを食べたりして体のなかに入ってくる異種タンパク質の侵入にリンパ球を増やして準備してるという訳。

ストレスと交感神経の過剰によって増えた顆粒球は暴走して、普段は攻撃しない細菌を攻撃したり、内臓の組織や人体の粘膜を激しく傷つけて炎症を起こしたり、細胞を破壊する事にもなるみたい。
敦子さんが言ってた、産休前のストレスによる胃の不調はまさにこれだったと思うのよね。

だから、やっぱり過剰なストレスは良くない!という結論に至る訳です。
PMJとは、1928年に医者であり心理学者でもあるヤコブソンが開発した筋肉の緊張緩和トレーニングである。
彼は緊張、不安などといった、精神的な動揺が筋肉に与える影響が大きいという事をつぶさに観察し、1930年代に体系化された。
時期を同じくして、アメリカでは「自律訓練法(Autogenic Training)」が導入された。PMJもこれによく似た、自己催眠による疲労回復、ストレス緩和、仕事や勉強の能率向上、抑鬱(よくうつ)や不安の軽減などの効果があるといわれている。

自己催眠と言ってもかなり省略した形なので、PMJは男性向き、自律訓練法は女性向きと言われている。

先週は先生が行い、生徒側が受けるという形をとったが、今日は生徒が一人前に出てその他の生徒を誘導するという形をとった。

実施方法は、ゆったり座って、目をつぶってもらう。
利き手でぎゅっと拳を握り、肘からしたの筋肉に力を入れてもらう。(7秒ほど)
吐く息と同時に緊張を解き、力を入れる前の筋肉の状態と今の状態を比較してもらいながらリラックスしてもらう。
次は利き手でないほうの腕を緊張させ・・・。
というふうに、首や肩、顔、足など体全体の緊張と弛緩を繰り返していくという単純なもの。
これが意外にもリラックス効果が高いと感じた。
もちろん先週のように先生が誘導してくれたときが最高に効果を感じたけれども、まったくの素人である生徒が催眠誘導するというのは至難の業で、資料にどんなことを言ったらいいか、きちんと台詞が書いてあったのにもかかわらず、そしてドイツ語を母語とするドイツ人でさえもみんなの前だとかなり緊張してうまくいかないのである。
生徒の何人かは誘導役をやらない!と拒んでいたけれども、みんなの前で恥をさらすという経験にはもってこいだと思った私は、ちゃっかりとやらせてもらいました。かなり緊張したし、そしてつっかえつっかえでこんなんじゃ全然だめだわーとがっくりきたけど、これもいい経験になりました。
思った以上にゆっくり話し、緩急や抑揚をつけて誘導することの難しさを実感したのでした。