長い夏と 秋のせめぎ合いの後
さらさらと秋が流れ込んで来ました
ようやく うだるような暑さから解き放たれ
心地良いですね
ε-(´∀`*)ホッ
さて、ひとつ前の記事でモコままさんが
私の短歌の上の句と差し替えて
書かれた四文字熟語は...
和顔愛語(わげんあいご)
お釈迦様の言葉から生まれた四文字熟語で
和やかな表情と思いやりの言葉で人に接すれば
周りの人も優しい温かな気持ちになれますよ
という教えです
異常な9月の暑さと モコままさんの書の
『和顔愛語』が重なり合って
あの夏のシーンが蘇ってきました
言葉は 人を生かすことも
殺めることもできるものなのでした
よろしければ ここからは息子、Sunの
オリジナル曲【ストロボセルフ】をBGMに
読んで頂ければ嬉しいです
作曲・演奏 0125Sun
猛暑続きの2024年の夏、長引く残暑に
思いは2012年の9月へと飛びました
この年の9月も当地では最高気温30℃越えの
真夏日が20日まで続きました
息子はネットで しつこく
命を脅されたのをきっかけに
統合失調症の烈しい陽性症状を引き起こし
命を狙われているとの被害妄想に耐え切れず
その年の2月に自ら命を絶とうとしました
二十歳前から対人恐怖症、自己臭恐怖症で
2年通ったクリニックは入院設備が無いので
地元の精神病院を受診しました
入院中、首の傷に何かあっても保証できないと言われ
半年、通院したものの妄想は強まるばかり
外出もできず家に居ても襲撃を恐れ
ベランダで寝袋にスッポリ身を包み息を潜め
ベッド下の収納スペースや
玄関脇のガスメーター収納庫に
つま先立ち、直立不動で隠れたり
奇行を繰り返しました
ギャク漫画のようですが
当時は せつなくて...
by MilkyMokuren
いくら思い込みだと言っても頑なで
本人にとっては真実で
誰にも解ってもらえない絶望感があり
なだめるように
主人が車を運転して息子を乗せ
あてどなく街じゅうを彷徨ったり
ホテルに泊まったり
家族も極度の疲労で
ヘトヘト...(;´д`)
本人も逃げ惑い疲れ果て
避難の為の入院を自ら希望
コンビニでバイトを始め自助努力で克服すると言って
中断したクリニックを再訪し別の病院を仲介してもらい
入院したのが2012年の8月末でした
ところが、9月の半ば過ぎに
病院から連絡が入り
「居なくなった」と...
Σ( ̄□ ̄|||)
院内の庭散歩の際
同伴していたスタッフさんに急ぎの連絡が入り
素行も良く落ち着いていた息子の
「一人でも大丈夫です」という言葉を信用して
ほんの少し その場を離れた間の出来事だったそう
大騒ぎで病院の内外を捜索し
警察にも依頼したけれど見つからない
一度、自殺未遂をしているので
変な気を起こさないでほしい
この日は最高気温31.4℃、最低気温24.5℃の真夏日で
持ち金も殆ど無く いっそ飲み物でも盗んで
捕まって保護してもらえたら...
病院の知らせから5時間以上経って
やっと本人から電話が入りました
「ごめんなさい 今、○○駅だけど
病院のサンダルだから足が疲れて歩けない
迎えに来て」
携帯は持ち込み禁止なので
数十円のお金を電話代に とっておき
4時間半、歩いて来たのだと
しょんぼりベンチに座っている息子を見ると
叱ることもできず
お茶のペットボトルを手渡しました
それを美味しそうに飲み干すと
「空のベットボトルを捨てないで持ってたから
途中でコンビニやファミレスに頼んで
水を淹れてもらったんだよ
みんな、親切だったな」
毅然とできなかったかもしれないけど
とんぼ返りに追い返せなくてね
その日はお風呂に入らせ
晩ご飯を食べさせて
主人と息子と話し合って
明朝、病院に送ってゆくことになり
息子は ぐっすり眠りに就きました
翌朝になると
「やっぱり通院にしたい」と言い出し
「あそこに長く居たら おかしくなる
あそこも狙われてるかもしれないし」
いあいあ もう充分、おかしいんですけど
結局、入院時に切り替わった薬の経過を診てもらうのに
2週に1度の通院となりました
主治医の先生には ご迷惑をお掛けし
申し訳なく お詫びしたところ
先生は開口一番、
「いや、大丈夫
それだけ知恵が回るということは
充分、回復していけるということだから」
笑顔で応えてくださったのです
(統合失調症は脳の疾患です)
ちなみに姿が見えなくなって
すぐ皆で手分けして探したのに
見つからなかったのは
重ね着していたピンクのTシャツを
脱ぎ捨てていたからでした
(;^_^A
てっきり叱られると思っていた
息子もキョトン
思いがけなく温かなお言葉に
主人も私も救われた思いで
胸が熱くなりました
その後、エビリファイが効き出して
主治医の先生が年内いっぱいで
他所に移られるのを機に
現在も通院中のクリニックに戻り
12年になります
こちらのクリニックでも和顔愛語と
時に厳しさを兼ね備えたサポートを受けながら
息子はリカバリを続けています
おかげ様で ひとり暮らしで生活力を養い
デイケア、B型就労に励みながら
音楽活動にもチャレンジしています
そうそう、デイケアのリカバリの一環で
あの時、入院した病院の家族会で
自分の体験談を講演した際には
「もう ここには
○○先生は居られないけど
あの時は本当にごめんなさい
ありがとうございましたと伝えたいです」と言うと
温かい拍手を頂戴したそうです
症状の激しい急性期には
外界の刺激を避け
脳を休める為にも入院は不可欠です
ただ長期に及ぶと症状が落ち着いてきても
長く外との接触を閉ざすことで機能が衰え
社会に戻ってゆくのが困難になってしまいます
近頃は入院期間を できるだけ短期にする方へ向かっています
とはいえ、脱走はルール違反
早過ぎると周囲のフォローも ちと、大変
真似しないでくださいね
当時は辛かった出来事も今ではもう
追憶のスクリーンの彼方に...
今、大変な渦中にある当事者様、そのご家族様にも
届きますように
【Reborn】はデイケアに通いながら
病識(自分が病気であるという自覚)を得た頃に
できた曲で自分の誕生日にYoutubeにアップしています
作詞・作曲・演奏・歌 0125Sun
間違いだらけの胸に
訊いてみたんだ 教えてと
プライド捨てて 生きるの
こんなにも辛いのか
知っておくれ
誰にも洩らさずに
気持ちを捨てて
進む孤独を
きみは ひとりじゃない
僕がいるから
翼広げて 旅立ちの時を
悲しい心を捨て去って
歩き出す
Oh My Reborn
長いお話に最後まで おつきあい頂き
ありがとうございました
<(_ _*)>
いつも ブログを読んで頂き
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