若いころにスキー雑誌の記事で読んだのだと思うが、コブの急斜面を高速大回りターンで滑ることに憧れた。普通はコブ斜面は小回りで滑るが、それはありきたりだと思った。
北海道で通い慣れたスキー場にコブの急斜面があった。滑る人が少なかったので、安全に練習できた。大回り4ターンで滑ると決めていた。斜滑降で斜面に入らずに、フォールラインから入って加速してからターンに入ることにしていた。斜滑降で入ったのでは、「高速」から逃げていることになるからだ。膝が胸に当たるような脚の動きをしないと飛ばされてしまう。これが爽快だと思った。
最初の内は転倒を繰り返したが、段々滑れるようになった。急斜面の上で私の滑りを見ていたスキーヤーが「あの人速い」と言っていたと一緒にいた先輩から聴いた時は嬉しかった。
転勤で内地に戻ってからそういう滑りをやりたかったのだが、バブルのスキーブームでゲレンデは混雑していて危なくてできなかった。