かつては国立大学の授業料は非常に安かった。私より少し上の世代は 年間18,000円の授業料で済んでいた。私は年間36,000円を払っていたが、それでも公立高校の授業料の半額に近い金額だった。それが、1981年になるといきなり96,000円に値上げされた。それに先立って、マスコミが国立大学の授業料が安過ぎるというキャンペーンをやっていた。槍玉に挙げられたのは東大だった。早稲田大学の学生の親と東大の学生の親の平均年収を比較した記事が多かった。授業料の高い早稲田大学の学生の親の平均年収が東大の学生の親の平均年収より低いのはおかしい、という論調だった。当時の文部省が裏で糸を引いていたかどうかは知らないが、その可能性は高かったと思う。僅か16年で10倍も値上げしたのだから呆れる。
当時の文部省の説明を覚えている。「授業料の値上げに伴って奨学金も増額するので問題ない。」と言っていた。確かに奨学金は増額されたが、返済に困る卒業生が増えて問題になっている。