北海道勤務時代に、先輩からスキーに誘われた。
S先生とトマムへ行こうというプランだった。
S先生は北杜夫のどくとるマンボウシリーズに登場する実在の人物だ。東北大学医学部で北杜夫と同期で、帯広の隣の芽室町で開業していた。
土曜日の朝にS先生のご自宅に集まった。車一台に乗り合わせてトマムへ向かった。
スキー場に着いたら、S先生はパトロールの事務所へ入って行って、パトロールの腕章を持って出てきた。
S先生はトマムスキー場の嘱託医だった。同行した私達をパトロール隊員にしてくれた。
リフトやゴンドラに無料かつ優先的に乗れるが、事故や負傷者を発見したら救助する義務がある、と言われた。
幸い、そういう事態は発生しなかった。同行者全員のスキーの技量は高かったので、パトロール隊員として通用したと思う。