6月読了本 本

 

 

『 秘密の花園 』朝井まかて

目次:

第一章 ある立春

第二章 神の旅

第三章 戯作者

第四章 八本の矢

第五章 筆一本

第六章 天衣無縫

第七章 百年の後


大名の家臣の家に生まれるも何一つままならず、彷徨い続けた青年時代。

放浪の末、当代一の戯作者・山東京伝の門をたたき、蔦屋重三郎の店に奉公して戯作の道に踏み出す。

葛飾北斎らとの交誼を経て、馬琴はやがて江戸随一の戯作者となりおおせるのだが……
妻は不安定、愛する息子は柔弱、『南総里見八犬伝』に着手するも板元とはトラブル続き。

それでも馬琴は、武家である滝沢家再興の夢を捨てず、締切に追われながら家計簿をつけ、息子とともに庭の花園で草花を丹精する。
狷介で知られた馬琴の素顔、けなげな哀歓が鮮やかに蘇る。

苦難の末、大戯作者が辿り着いた花園とは?

 

日本小説の祖・曲亭馬琴、「八犬伝」を生んだ劇的人生!
200年の時を超え、作家の本分に迫る傑作長編!!

 

 

 

『 おんなの女房 』蝉谷めぐ実

目次:

    呼込

一、 時姫

二、 清姫

三、 雪姫

四、 八重垣姫

   幕引

 

ときは文政、ところは江戸。武家の娘・志乃は、歌舞伎を知らないままに役者のもとへ嫁ぐ。

夫となった喜多村燕弥は、江戸三座のひとつ、森田座で評判の女形。

家でも女としてふるまう、女よりも美しい燕弥を前に、志乃は尻を落ち着ける場所がわからない。

 私はなぜこの人に求められたのか——。 芝居にすべてを注ぐ燕弥の隣で、志乃はわが身の、そして燕弥との生き方に思いをめぐらす。

女房とは、女とは、己とはいったい何なのか。 いびつな夫婦の、唯一無二の恋物語が幕を開ける。

 第10回野村胡堂文学賞、第44回吉川英治文学新人賞、二冠の作品がついに文庫化! 

 

 

 

『 ひとり旅日和 幸来る! 』秋川滝美

目次:

第一話 能登 極上刺身定食

第二話 妙高 ドロエビと新潟味噌

第三話 村上・新潟 村上牛と日本酒吞み比べ

第四話 山口 瓦そばとフグ

 

人見知りで要領の悪い日和は、なんとか滑り込んだ就職先でも叱られてばかり。 

会社を辞めようか悩んでいると、社長から気晴らしに旅に出ることを勧められた。 

初めて行った熱海で、ひとり旅の魅力にとりつかれ、どんどん行動範囲を広げていく。 

日和は、仲の良い会社の先輩・麗佳の結婚を機に、これまで貯金をしてこなかったことに焦りを感じる。 

今後は計画的に旅をしようと心に誓い、9ヶ月我慢したのちに選んだ行き先は新潟・能登『のとじま水族館』! お目当ては日本でジンベエザメを飼育している水族館をコンプリートすることだった。 

その後も土地のおいしいものに舌鼓をうち、春日山神社、海釣り、笹川流れ遊覧船など、旅を大満喫する。 

ある日、麗佳から、想いを寄せる蓮斗が転勤をするという話を聞く。 

本人と連絡を取っているにも関わらずその素振りはなく、 教えてくれなかったことにモヤモヤしていたが、それには理由があって——。 

今回の旅先は新潟、山口!

 

 

 

『 東家の四兄弟 』瀧羽麻子

 

東家は男ばかりの四兄弟。

上から研究者の朔太郎、占い師の真次郎、会社員の優三郎、大学生の恭四郎と両親が、ほどよいバランスで暮らしている。

ある日、優三郎が趣味のタロットで“最凶”のカードを引き当てた。

直後、優三郎と彼女の秘密が真次郎によって恭四郎に明かされ、信頼関係に亀裂が入ってしまう。

不運の連鎖は止まらない。

朔太郎や両親にも波及し、隠れていたトラブルが表面化しはじめた。

あげくの果てに家族関係を崩壊させそうな女性まで現れ...。

噴出する秘密と本音に大わらわの東家に、平穏な日常は戻るのか!?

 

 

 

『 11ミリのふたつ星 視能訓練士 野宮恭一 』砥上裕將

目次:

第1話 さまよう星

第2話 礁湖を泳ぐ

第3話 向日葵の糖度

第4話 チェリーレッドスポット

第5話 11ミリのふたつ星

 

不器用な青年・野宮恭一(のみやきょういち)は視能訓練士として着実に力をつけていた。

ある日、野宮が喫茶店で出会ったのは、世界を立体的に見ることのできない四歳の少女・灯(あかり)だった。

限られた時間の中で灯の訓練を重ねるうち、野宮はロービジョンの小学生や糖尿病網膜症の漫画家など、さまざまな悩みを抱えた人々に出会う。

目に宿る奇跡に向き合い、野宮が見つけた答えとはーー。

 

 

 

『 常夏荘物語 』伊吹有喜

目次:

第一章 ~ 第九章

 

遠州峰生の名家・遠藤家の邸宅として親しまれた常夏荘。

10歳の時にこの屋敷に引き取られた耀子は、寂しい境遇にあっても周囲の人々の優しさに支えられて子ども時代を生き抜いてきた。 

時を経て38歳になった耀子は、ある日、夫の龍治から突然離婚を切り出される。

その思いもよらない理由に耀子は驚くが、それを機に自分にとって本当に大事な人が誰だったのか、思いを巡らし始める―。 

耀子の葛藤、娘・瀬里の巣立ち、義母・照子の愛。 

激動の時代に遠藤家の三代の女たちが守り抜いた家と暮らしは、峰生に暮らす人々にとってもかけがえのない居場所になっていく。 

伊吹有喜デビュー15周年記念作品。