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流通心理学

 良貨は悪貨を駆逐するという、経済学のグレシャム法則というのがある。

 

 直接的には、経済的に同じ価値の良い貨幣と悪い貨幣が同時に流通すると、良い貨幣だけが、しまい込まれて悪い貨幣ばかりが流通するという意味なんやね。

 

 これって、転じて悪い物が世にあふれてしまうと、良い物がしまい込まれて、世に出回らなくなる。

 

 そして、悪いものたちが、勝ってしまって、良い物が負けてしまう悪い世の中になるという意味にもなる。

 

 例えば昨年発行された新紙幣は、お金の電子化もあるけど、いつまでたっても、流通しにくいって現象がある。

 

 五千円札とか、以前からある二千円札なんて、なかなか、お目にかかれないからね。

 

 令和の米騒動と言われた昨年の夏から、新米が出回っても、政府が備蓄米を放出することを発表しても、スーパーの店頭で売られてるお米の数は少ないし、5㎏で4000円程度と高いままなんやね。

 

 それに、最近、外食産業で食べるお米の味が、落ちたのではないかと、感じているあなた。私もそう思うのやね。

 

 米騒動で、価格が上がり、お米の流通量が悪くなると、悪いお米を早く処分してしまおうという意識が働くのか、業務先向けのお米の味が落ちること。

 

 無いとは言えないのやと思うのやね。

 

 お米などの人さまの口に入る食糧の世界は、心理学の世界に似ている。

 

 お米の高価格化も、この良質のお米の囲い込みと無関係では無いと思うのやね。

 

 つまり、高くてまずいお米から売ってしまいたい。

 

 そんな心理が、売る方に生まれてしまう。

 

 これが、本来なら、潤沢に流通していないといけない上質米の出荷を躊躇わせて、お米の質を下げているのかも知れないね。

 

 誰もが美味しいお米を、自分だけは食べたいと考える。

 

 これが、令和の米騒動の第二章をよりパニック化させているとは、思わないか。

 

 政府や農水省が、冷静になれと言うけど、消費者は、誰も信じてない。

 

 これって、石油危機の時のトイレットペーパー買い占め騒ぎなどと酷似している状況が生まれてしまっている。

 

 パニックに勝てるのは、圧倒的な質と量のお米を安く大量に市場に流通させて、先物相場を冷やすことしかないと思うのやね。

 

 ところが、政府の備蓄米には、少なすぎて、そんな芸当は難しくなる。

 

 きっと、また日本の1/10の価格の米国産米やら、比較的日本人の口にも合うジャポニカ種の外米なんかが、輸入されて、市場のバランスを取っていくのやろうかな。

 

 今年の夏は、また美味しくないおせんべいやら、あられを食べないといけなくなるのかも知れないね。