日本は何で食っていくか?
先週の日経を見ていると、訪日消費が7兆円に達して、日本の輸出の中に占める割合で、半導体とか鉄鋼を抜いて、車に次ぐ産業になったという記事が一面に出ていた。
インバウンド、さまさま・・だと言いたげやね。
まぁ、実際、この10年で、訪日客のインバウンド需要は、年換算で7.2兆円にも達していて、自動車の17.3兆円には及ばないけど、5.5兆円の半導体等電子部品、4.5兆円の鉄鋼を上回っているというのやね。
まぁ、新聞というものは、「大変だ大変だ」と騒がないと売れないから、こんな記事を書くのやけれどね。
この記事の裏側には、日本は貿易でメシを食っている貿易立国だというイメージが未だに、残っているのやね。
ところが、別の統計を見て見ると、日本って、実は、GDPに占める輸出の割合が、世界で二番目に低い国なんやね。
1位の米国が12%。2位の日本が18%。これ、意外やったでしょ。
輸出産業って日本経済の2割も無いんや。
韓国が44%、ドイツが47%であることと比べると、随分日本は比率が低いのやね。
つまり、とっくの昔に日本は、内需型の経済の国に切り替わっているということなんやね。
これって、2割弱の経済の大半が自動車、その半分以下がインバウンドなのやから、全体から見たら、日本経済は、クルマや観光に食わせてもらっているという言い方は当たらないのやないかって、思うのやね。
なら、日本は何で食っているのかの問いに答えるとすればどうか。
サービス業(19.9%)、製造業(18.5%)、卸売小売業(14.5%)、不動産業(11.8%)、建設業(5.9%)という調査結果が内閣府の統計資料にあった。
サービス業には金融なども含まれるやろうから、日本ってものづくり以外にも、いろいろな産業がバランス良く稼いでいるというのが、正解なのかもね。
目立つ輸出や訪日客ばかりに、目を向けていると、大事な本質を見誤るかも知れないね。