小さな政府は夢なのか?
民間にできることは民間で。
日本は英国などに倣って、次々に国営国策だった企業を民営化していった。
専売、国鉄、航空、郵便、電力、ガス、道路、通信。
みんなもともと、国策会社で、ほぼ公務員に準ずる人がやっていた。
不思議とNHKとかは未だに残っているけどね。
つまり、国のやって来たことの多くは、民間でも出来た事を国策で国家がやっていたということなんやね。
目指していたのは、サッチャーが唱えた小さな政府。
どうしても国がやらなければいけないこと以外は、資本主義社会に委ねることで、競争が生まれて、それによって、すべてがうまく行く。
でも、この理想論のようなものに、実は、何の根拠も無かったのやね。
小泉さんとか、ポピュリズムで一時代を作った方のおかげで、やや行き過ぎたところを修正するのに、実は今の日本は、戸惑っているのやないのかな。
何もかも民営化して、残ったのは福祉と健康、教育、それに、警察、消防に国防。
これに、莫大な費用がかかっていて、手が回らない状況になっているのかもね。
我々日本を含む多くの先進国では、これから、どんどん人口が減少し、後進国の人口が爆増し、世界の人口のほとんどは、このような国の人たちになる未来が見えている。
いま、国は我々国民に、なにをして、何を減らすかを決めなくてはならなくなると思うのやね。
小さな政府にして、国民負担を引きささげるべきなのか、それとも、高負担を享受して、高福祉な社会にするか。
これからの政府は、取捨選択の時代になる。今まで当たり前やったことが出来なくなる。
我々に、それを受け入れられる勇気があるかどうかなんやね。