技術は誰のもの?
経産省が先週、半導体や、工作機械、先端電子部品、蓄電池、産業ロボット、航空機部品などの分野で、企業に流出防止義務を課すことを決めた。
経済安全保障の面から、他国への技術流出を防ぐのが狙いのようやけどね。
そもそも企業が持っている技術を国が規制するって、それ、ちょっと違和感あるね。
企業の持つ技術はその企業の財産でもあるからね。
この5品目に該当したら、海外企業に売れなくなるってか。
いう事聞いたら、補助金あげるというやり方も、下品やわ。
まぁ、国防関連なら、安全保障上の事として、分かりやすいのやけど、経済安全保障という概念が分かりにくい。
中国とか北朝鮮には売ったらダメで、米国やイギリスなら良いってことなのか。
そもそも、こんな特殊な技術や発明の分野の資産は、開発者の頭の中にあるもの。
そこまで規制が出来なくて、退職者を高額の報酬で海外企業が雇い入れて、技術が流出するパターンが目立ったわな。
韓国・中国のハイテク産業に、みんなこれでいかれた。
そんなに大事なら、大事な研究者や技術者は、死ぬまで企業が面倒を見るぐらいの心持が無いとあかんわな。
逆に、日本の明星食品のように、今は世界一のインスタントラーメンの会社になった辛ラーメンの農心に、製造方法を全部教えてあげた例もある。
業界の発展のためという、日清の百福精神にも近いわな。
パナソニックだって、中国の工場に大規模な技術移転して、その代償は、追い出されになっとる感じのパターンもある。
松下イズムは、日本が中国に酷い事もしたから、その贖罪の意味もあったのやろう。
日本製鉄もポスコや中国に最先端の製造技術を無償移転して、向こうだけが、成功した例もある。
経済安全保障ばかり言い出すと、こんなことがすべて悪になっちゃうのやけどな。
それを判断するのは役人さんたちやなくて、個々の企業のやること。
ビジネスの作法にまで、踏み込んでよいルールは無いと思うけどな。