円安ビジネス
今の為替相場を見ていると、言ってみれば、米ドルが、実力以上に、買いかぶられているとも言えるのやね。
1ドルの値打ちが本当に日本円で154円とか160円とかもするのかどうか。
現実のレートがそうやのやから、仕方がないものやけど、日本人からしたら、蹴ったくそが悪いものやね。
自国通貨が、馬鹿にされているような気になるからね。
でも、このドル高・円安傾向を、逆手に取った流れも出て来ている。
韓国の化粧品を委託生産している会社が、日本から中国、米国に輸出した方が有利な事に目を付けて、日本に化粧品の生産工場を建設予定やというのやね。
他にも、JVCケンウッドが今まで米国の工場で作っていた製品を山形県に工場を作って生産拠点を変えたなんてニュースがある。
仙台が本社のアイリスオーヤマは、中国の工場で作っていた日用品の生産拠点を、日本の工場に戻した。
中国で作るのが、そんなに優位で無くなって、日本円の安さが逆に、輸出企業には有利に働くというのやね。
輸出企業には、消費税の戻しなどの、特典がある点を見逃さなかったのやろうね。
ほかに、この会社は、日本のお米を炊いてパックした商品を、米国やタイに輸出し、好調なんやという。
パック米だけやなく、かつて、高級品だった日本のお米は、為替の影響で、そんなに割高ではなくなり、品質の良さから、逆に、初めて輸出が上回ったというのやね。
安い外米が入ってくるから、関税上げろなんて、言っていたのにね。
まったく立場が逆転している。
海外の人たちにとって、まだまだ、日本は割安。
ならば、逆に日本は、円安ビジネスを利用する強かさが必要なのかも知れないね。