やらせの功罪
先週、日産自動車が、下請け企業との取引で、不当な支払いの減額を行っていたことが、分かった。
公取委が日産に対して、下請けいじめをするなと、勧告した訳なんやけどね。
この取引には、発注時に決定した金額から、「割戻金」なるものが存在していたようで、日産はこの金額を引いて支払っていたというのやね。
私ね。根本的なところで、ボタンをかけ間違えているような気がしてならんのやね。
もともと、大企業は、賃上げ出来ても、中小企業は、賃上げ出来ない。
そんなことから、その構造的なところにまで、公取委は足を踏み込んで来たのやけど、下請けさんへの価格転嫁っていうものは、実は、企業の利益と相反するものなんやね。
企業が売り上げを上げて、利益を増やすには、お客への売価を増やすのと、同時に、下請けへの価格を下げることも、お仕事の一つなんやね。
同じ品質でより価格の低いものを求めることは、企業の性やし、これは、その企業の利益体質そのものなんやね。
ところが、今の賃上げって、実は、政府が財界にお願いして、やっている、「やらせ」の部分が強いと思うのやね。
本来、以前より良い品質のものや、より利益のあるものを開発して、価格競争力のある商品を開発することが製造業の命のはず。
そこには、毎年のように、昨年より、より良い製品を作り続けることが求められるわな。
ところが、なかなか、その部分が、伸びて来ない。
だから、同じ物を漫然と作り続けるという、進歩の無い体質になっていってしまう。
大企業も中小企業も、より大きな付加価値のある製品を開発し続けられたら、価格転嫁も容易になるし、ライバルからも図抜けられる。
これが出来ないから、納入価格を減らされても仕方ないってなる。
まぁ、直接今回の日産の事に、ぴったりと、合致するわけやないけど、同じ品質、同じ価格の部品は、陳腐化して、より低価格でないと買ってもらえなくなるということ。
これは、ある意味、製造業である限り、容認されるべきことやないのかな。
実質の経済まで、政治の「やらせ」でしようとすると、どうしても歪が出てくる。
賃上げと価格転嫁をごっちゃにしてしまうと、本当に大事な部分までね見えなくなってしまわないのかなって、思うのやね。