ほっこりした | 京都発、言いたい放題!~毎日更新~

ほっこりした

 私は、2か月に1回、京大病院に診察に行く。目的は、睡眠時無呼吸症候群のデータ管理と、一昨年受けた冠動脈へのステント留置手術の経過観察のため。

 

 駐車場がいつも満車なので、この大病院に通院する時は決まって、市バスで行くことに決めている。その診察の日の帰りのことである。

 

 バス停で雨の中、バスを待っていると、大きな荷物を2輪の老人カート車に入れてバスに載ろうとするお婆さんがいた。ただ、このお荷物が結構な重さがありそうで、なかなか持ち上げられない。

 

 すると、その方の横におられた妙齢の女性が、何も話さず、スッと、その荷物を持って、バスに乗せてあげていた。おぉ、たくましい。

 

 その姿が、とても自然で、とても素敵で格好良く見えて、その女の方が、特別に綺麗な方に見えた。こんなにも自然にお年寄りのお手伝いが出来る方。いるのやね。

 

 その後、そのバスに乗っていると、今度は私が、二十歳ぐらいの男の人から、声をかけられた。

 

 この方、大変丁寧な口調で、誠にぶしつけな話なのですが、小銭の手持ちが足りなくて、60円。。あ、小銭足らんの。ハイハイ。

 

 ホントに困られて、勇気を振り絞って、私のようなオッチャンに出して声をかけられたのやろう。ハィ、60円あげます。困ったときはお互いさま。とまでは、言ってないけど。そんな気持ち。

 

 ただ、たった60円の事で、恐縮されるのも嫌やなぁという空気感が残っていた。

 

 案の定、その方、バスの降り際に、何度も何度も、ご丁寧に、ありがとうございました・・とおっしゃる。

 

 お礼を言われるのは、当然かもしれないけど、たった60円ぐらいのことで、そんなにご丁寧に、言わなくてもというぐらい。。逆に照れくさいわ。

 

 その方が降りられて、私は、ちょっとホッとしたのやけど、その直後に、また驚くことが起きていた。

 

 その60円の若者の座っていた座席に、どうやら、二つ折りの財布が、忘れられていたみたいなんやね。

 

 で、それを見つけたバスの後ろから来た別の妙齢の女の方が、それを見つけて、バスを降りてから追いかけて、忘れてましたよと、財布を手渡されていた。

 

 頭をかいて、お礼を言っている男の子。この人も、バス代がないと、気が動転していて、財布を忘れてはったのやろうね。良かった、良かったね。世の中はきっと、善意ばかりで回っている。

 

 たった1回のバス乗車で、何か、みんなのやさしさが、思い出されるエピソードが3つも続く。何か、気持ちがほっとした1日やったわ。