馬鹿を見るのは誰だ
アマゾンの配送を、一手に請け負っているヤマト運輸が、今年9月末に、運賃を値上げすることを発表した。まぁ、安すぎる配送運賃への宣戦布告ってとこかな。。。
去年、メール便まで判取りを要求したアマゾンと、決別した佐川急便。この佐川を切ったアマゾンが、ヤマト以外は、配送の仕事をこなせない現状に追い込まれてからの、値上げ要求。。。
何か、本当の運賃を負担させられている利用者からしたら、本人不在のまま、運賃負担増という、付け回しが、利用者に向けられそうなお話やね。。。
もともと、ヤマト運輸の宅急便って何かって、聞かれて、何か、ヤマト運輸がこの分野を開拓したような話になっているけど、昔から運送業に携わっている人からしたら、これは、ねつ造やって、判っている。
運送会社って一口に言うけど、業態は、実はいろいろある。決まった荷主だけの荷物を運ぶ、チャーター。これが貸切やね。引越なんかもこれや。いろいろな荷主からの荷物を集めて、それを行き先別に分けて、配達するのが、路線。その中間の積み合わせ。いろいろな荷主の荷物を1台のトラックに積んで順番に配達するのが、小口屋とか、飛脚って呼ばれていたかな。
つまり、基本的にはトラックの配達をするのは、産業貨物に限られていた。百貨店の中元歳暮が例外やったぐらいかな。。。その荷物を1個から、もっと小口に専念して、配達し出したのが、佐川急便や。急便屋って言って、荷物を集めて、翌日か翌々日には着くのを売りにしていた。
ヤマトの宅配便なんて言い出したのは、それより20年は後やね。ずっと佐川の方が先や。。。佐川は、地方の経営が傾きかけた運送屋をどんどん買収して、○○運送やったところを東京佐川急便とかに、看板を変えて、大きくなっていった。
当時は、運送会社っていうのは、免許制やったからね。。運輸省の免許が無いと、営業できなかった。だからてっとり早い企業買収で、どんどん日本中にネットワークを拡げて大きくなったんやね。佐川の本社ってまだ京都やから。。。事件もあったけど。。。
これが世の中に受けたのやね。。。郵便小包が慌てて、ゆうパックにしたり、日通がペリカン便始めたり、福山通運、西濃運輸、名鉄、近鉄、当時の大手がみんな真似をした。。。これが現在の個別配送の流れにつながっている。。。ヤマトも、佐川急便の成功をしっかり見てから、宅急便に活かしている。。。最初はゴルフやスキーとかに特化していたけどね。。。
ヤマトは、元はといえば、当時、いち路線運送会社やった。でも、個配が儲かると、個人客向けに専念した。だから、日本一になれたのやね。。。飛脚便の成功を真似出来たからね。。。
でもね。ヤマトの宅急便をコンビニで出した人なら知っているやろうけど、結構高いでしょ。荷物の大きさを縦横高さの和で表現するのやけど、100サイズで、1300円ぐらい取ってないかな。。関東関西間で。。。
ところが、大口のお客には、どんと値引きしていて、恐らく1個270円ぐらいでやっとる。。。差がありすぎなんやね。。。。他は、ここまでは、差が大きくないかな。。。でも、ゆうパックの方が安いのに、ヤマトで出したがるのは、時間通りに配達出来る確率が高い。つまり、信用度が高い。。。この一点やろうね。。。
ヤマトっていう会社の偉いところは、宅配ステーションを町中に作ったり、リアカーや手押し車での個配のための、創意工夫によるきめ細かいサービスを次々に編み出してきた点にある。社員教育にも熱心や。
ひとえに多少運賃が高くても、サービス優先にしているから、他社に負けない強さがあるのやね。。。でも、裏返せば、個人のお客からは、高い金をとるくせに、大口の客には激安で配送を請け負う。。。この差が、露骨なんやね。。強者に媚びて、弱者に強がる。。。
でも、不思議とこれが批判の的にされない。。企業努力なんかもね。。。
そして、今回のアマゾンへの宣戦布告。ビジネスの鉄則って言えば、そうかな。アマゾンの荷物を独占しておいてから、競合他社が手を引いたところで、値上げ。。。
自由主義社会やから、運賃値上げしたら他の会社が出て来てまた競争になるのやけど、他の会社が真似できないほどのサービスをされたら、この競争他社が入れない。。。1つの荷物を配達して、また夜に再配達する。
今日日、ほとんどの家庭は日中が留守やからね。。。家庭向きは、昼の配達を止めて、夜だけにしたいところやろうね。。。このきめ細やかなサービス。コストもかかる。体力勝負やわな。。大手にしか出来ない。。。
これって、結果的にネット通販利用者の負担増になる。本当の被害者は利用者になるのやないのかな。。。