開発独裁がうらやましい | 京都発、言いたい放題!~毎日更新~

開発独裁がうらやましい

 先日、シンガポール建国の父、リー・クァンユー氏が亡くなった。


 キューバやアラブ首長国連邦、サウジアラビアやブータンのように、個人的なカリスマ性を持った指導者が、独裁的に国家の経済開発をした方が、民主主義的な国家より、早く経済発展することを、開発独裁と言う。


 逆に同じ独裁でも、北朝鮮や昔のカンボジア、旧ソ連の支配地域などでは、あまり、うまいこといってない所も多いけどね。。。


 強権的だけれど、リー氏は、高い志があって、シンガポールを小国ながら、日本より国民一人あたりのGDPが大幅に高い国を作り上げた功績者である。


 シンガポールを訪れたことのある人ならご存じだけど、この国では、極めて厳格なルールがある。街にゴミ一つ落ちていない。ゴミを道にほかした人は、即、罰金刑。


 チューインガムが禁止されていて、街で売ってない事も、この国では、当たり前や。華僑の国だから、中国と同じ民族なのに、その違いは何か。。。それは、徹底して、このカリスマ独裁者が、自分の良いと思う政策を、国民に押しつけてきた事にある。


 独裁者といえば、悪のイメージが強いものだけど、こと、リー氏に限っては、彼の持つ崇高な倫理観と、完璧主義が、国作り、まちづくりに、見事に成功したと言えるやろうね。。


 美しく整備された街並みをみれば、この国が庭園都市として、緻密な都市計画に基づいて作られたのがよく分かる。


 自由主義に任せていては、ど派手な看板が、我先に主張する街しか出来ない。無秩序で、混沌とした香港と比べて、シンガポールの都市としての美しさは、まるで、社会主義国のような、強大な国家権力でしか、なり得ないことを、自由主義国でなしえていて、不思議な魅力に溢れている。


 シンガポールは国土も小さく、資源も何も無い国や。その国がどうして、ここまでの発展を遂げられたのか。それは、投資をこの地に集める仕組みに成功したからに他ならないやろう。。。


 同じような条件のある日本にも、シンガポールの成功は、是非とも見習うべき点が数多くある。。。


 今の世の中、民主主義マンセーの世の中だけど、本当に、これが最高の世の中だと、自信を持って言えるのか。甚だ疑問に感じる機会が多く無いか。。


 街の再開発なんかをするときに、小さい古家を立ち退かせて、広い大きなビルに建て替えたくても、個人の土地が1つあるだけで、それが出来ないことってあるやんか。


 個人の権利の尊重もいいけど、街の発展のためには、ペンシルビルや、狭小な家屋はつぶして、きれいな大きな敷地を持つ建物に立て直した方が、その街全体の品格が上がるケースは多い。


 ただ、これを推し進めると、必ず反対の人が出てきて出来ない。そして、出来た街は、建物の高さはバラバラ。ビルの谷間に、陽も当たらない古びた家屋が残る、お世辞にも美しいとはいえない街並み。。。


 もちろん、都市の景観なんていうのは、主観的なものだけど、繁華街や官庁街にぽつんと、頑張っている感満載の古い酒屋さんとかが残っていても、周りに住む人はいないわ、お客さんもいないで、朽ち果てるのを待つだけ・・の悲壮感しか湧かない。。。


 新しい土地に一からまちづくりできるのならええけど、ほとんどの歴史ある都市は、新築では無く、増改築。。どうしても、強権が無いと、思い切ったまちづくりは出来ないのやね。。。


 日本にも田中角栄のような開発独裁のカリスマのような人がいた。少々やり方は強引でも、自らの行動が日本のためになると信じて疑わないこと。そして、実現する力があること。こんな人たちが、日本の高度経済成長を支えてきた事は、否めないのやないかな。。。


 何か物事を決めるときに、出来るだけ多くの人の意見を聞くことは大事や。でも、あまりにも、多くの意見が出すぎると、何も決められない世界に陥る。


 全会一致は理想だけれど、多くの場合、賛成意見と反対意見のどちらが多いかで決める多数決の論理によって、物事を決めるしか無くなる。


 ただ、民主主義で大事なのは、少数意見も尊重するけど、決議の後は、自分が反対であっても、決まった事に従うという大事なルールが守られることが大事なんやね。今は、これが、守られないことが多い。


 自分が反対したことを、棚に上げて、また批判する。これでは、何も前に進まないし、社会が渋滞を起こして、経済に大きな悪影響を来す。。。


 一度決まった事を、何度もぐじぐじと、蒸し返して、また反対すること。このごね得を許してしまうと、大きな国益を害することにもなる。。。


 何でも時間がかかりすぎている日本が、どれだけ損をしてきたか。。計り知れない。スピードは上げるためにあるのであって、減速させることは悪であるという、価値観を皆が持つことが、今の日本に欠けているのかも知れないね。。。