デキモンと屏風 ~昔の人の言う事は聞いておけ~
12/19(水) デキモン・・・は、大きくなればなるほど潰れやすくなるし、屏風も拡げれば拡げるほど倒れやすくなる。。。料理屋も、これと一緒や・・・・。うまいこと、先代の吉兆の大将は言いよったね。。。ほんま、その通りになった・・・・。昔の人の言わはった言葉には、嘘がないわ。。。
今年は、いろいろな人の嘘がどんどん拡がって、大問題になった事が多かった。。。雪印・不二家・ミートホープ・白い恋人・赤福・比内地鶏・吉兆・・・安倍首相の突然の引退表明もびっくりしたけど、もう、誰の言う言葉も、何も信じることが出来ひんようになってしもた・・・ことは、日本がより不幸な方向に向かっている・・・ということを、改めて考えさせられた一年やったのではないやろうか。。。。
つまり、嘘をつく事や、人を騙す事、しらばっくれる事、こんなのが、とても日本人にとって、ちっとも恥ずかしいこと・・・では無くなって来ている。。。私は、この事が、一番の大問題やと思うのやね。。。モラルがはじけるのは、バブルがはじける事のような、一時的なものではなく、日本人の心の中に、長い間潜んでいるものやからね。。。これを一朝一夕に変えることが出来ないもんやから、大変なんや。。。。
およそ、食べ物に関わっている人たちは、今の日本人の求めているような厳しい規範基準に、ただの一度も違えたことがない・・・なんて、断言出来る人は、いないのやないかね。。。これ、ちょっともうヤバイかも知れない・・・って思いながらも客に出したことのある人・・・100人いたら100人が経験有ると思うで。。。
消費期限や賞味期限、製造年月日の問題かて、私は、製造年月日だけの表示でもう、ええと思うで。。。この商品は、冷蔵庫でなら、何日ぐらいは、おいしく食べられます・・・という目安の表示は、自信のあるところだけ付けておけばええやんか。。。。オウンリスクで売買せんと。。。。そやないと、日本の食材の3割が廃棄されている。。。こんなバカなことばっかりやってたら、バチが当たるで・・・。昔、言われたやろ。食べ物を粗末にしたら、目ぇ、潰れるって。。。。昔の人が言わはった言葉は、やっぱり重いわ・・・。
この前、近所の小料理屋さんに、何かの帰りにヨメサンと、ちょっと一杯ひっかけに行ったのやけれど、その時のこと。そこは、そんなに小綺麗な店やないのやけど、いわいる赤提灯やね。。。でも、いろいろな食材が、ちゃんと寿司やによくある曲面のカウンター前のショーケースの中に無造作に並んで入っていて、おいしそうな物がそろっておる。。。たくさんのメニューは無いのやけれど、無理して無駄になるものは仕入れていない・・・。そんな感じかね。。。つまり、エコなんやね・・・。
その時、焼酎のお湯割りを頼んだんやね。。。そしたら、その店の女の人は、少し高くなったカウンターの上に少し大きい目のお湯割りグラスを置いて、客の目の前で、焼酎を、グラスに注ぎ出したんやね。。。この時、私は、アッ・・・って心の中で言ってしまった。。。客の目の前で、ちゃんと、こんだけ焼酎を入れていますよ・・・と、見せることは、実は、とても大事なことなんやね。。。でも、居酒屋さんで焼酎のお湯割りを頼んでも、店の奥でちゃんと作ってきてから、客に出す店がほとんどやろう。。。そしたら、どれだけ焼酎が入っているかが判らないやんか。。。
日本人は、店を信用しきっているのやけれど、外国人は、食事をした後に、お金を払う時に、必ず食い入るようにビルを見ているやんか。。。つまり、店の子のやっていることを、鵜呑みにしない・・・。これを実践しているんや。。。ところが、ほとんどの日本人は、厳しいことを言うと、店に嫌がられることを恐れてか、言いたいことも言わない。。。。何か不具合があっても、黙って、店を出て、そんな店は、二度と行かない。。。そんなところがある。
でも、向こうは違うのやね。。。ちゃんと、店を鍛えて、よくして行こうという前向きさ・・・がある。だから、お店の方も少しだけ、真剣みが高くなる。。。そんなところがあると思うんや。。。これと、同じで、日本人は、どうしてもフルサービスを何にでも求めすぎる。。。それも、人任せで。。。スーパーの売り場には、商品が山積みになってないと、物が売れないし、肉や魚だって、何でもたくさん並んでないと、品揃えの悪い店・・・という烙印を押されてしまう。。。
こんな社会にしてしもたら、世の中は大手のスーパーや百貨店しか生き残れないような社会になってしまうやんか。。。ほんまに、そんな社会を望んでいるのやろうか。。。ちょっと立ち止まって考えてみる時代になってきているのやないかね。。。。私の家の近くにはまだ少しやけど、八百屋さんやら魚屋さん、お肉屋さんなどのお店が生き残っている。車に乗れないお年寄りやら、もう何十年もお付き合いのあるお年寄りたちは、近くに24時間営業の便利な中規模スーパーが出来ても、けっしてそこへは行かない。
なんで、新しいスーパーに行かへんの?と聞くと、そんなことしたら、小さいお店屋さんが潰れてしまうやんか。。。と、言わはる。。。若い者から見たら、何でも揃っていて、一度で買い物が済むスーパーでの買い物が当たり前に便利・・・と感じるのだが、お年寄りからしたら、いつもの八百屋で、いつもの大根を少々高くても買うし、いつものオバチャンから買ってあげることで守れる人間関係の方が大事・・・という考え方もある。。。だから、今、生き残っているところは、不思議と潰れないんやね。。。少し縮小はしたはるけど、ご近所さんは、あんまり、浮気しないからね。。。
私は、商売のやり方云々では、新しいスーパーの方が格段に勝っているのは間違いないとは思うのだが、どんどん規模を大きくすると、たくさん仕入れる代わりに、たくさんの廃棄も覚悟しなけりゃあかん。自然と、無理して客に買わせないといけなくなり、いろいろな問題点も出てくるのやね。。。吉兆の先代さんが言われた、頃合いの規模の経営の中には、いろいろな面に目が届き、自分の身の程を知ってやる商売のサイズが、ほんとうは、一番、安心で安全な食品を食べられることになる・・・という、現実を物語っているような気がしてならへんのやけれどね。。。
ここに、今の日本人が忘れている何かが無いやろうか。。。どこの町にもある超大型スーパーだけが、小売業を握ってしまうことになると、そこには、奢りが生まれ、何か問題が起こると、日本全国に影響が一気に拡がってしまうというリスクもある。。。小さいお店も、共存共栄できる世界が、大きなリスクをヘッジすることになると、私は思うのやね。。。。