震災復旧に見る官民格差 | 京都発、言いたい放題!~毎日更新~

震災復旧に見る官民格差

7/23(月) 中越沖地震では、新潟県柏崎市に事業所のある企業も大きな影響を受けた。柏崎と言えば、有名企業はブルボン北日本食品と、知る人ぞ知るリケン。ブルボンは震災4日目に生産再開を果たしたそうやけど、リケンは、やっと今日から一部再開の見込みだという。。。

 このリケンという自動車の部品メーカーは、自動車用エンジンの中にあるピストンにかぶせるリングだけを作っている会社なのだが、何とそのシェアは50%もあるのだという。。。この小さな部品を作っているメーカーの工場が震災にやられて、製品の供給が止まってしまっただけで、何と、国内の全12社の自動車メーカーの工場が生産中止に追い込まれたのだという。。。

そりゃ、そうや。こんな小さな部品1つでも、無ければ自動車用のエンジンは作れないのやから。。。このリケンの作っているピストンリングという製品は、シリンダー内を高速で上下するピストンの周りにはめ込む厚さ数ミリの金属製のリングを作っているのだが、これがまた恐ろしい精度を要求される製品だから、こっちがダメなら他で・・・というわけにはいかない。。。日本の自動車産業の裾野が広いことが、改めて思い知らされたと共に、いかに、日本の中小企業の高い技術力の上に、今の自動車王国日本が存続している・・・ということを再認識されられた今度の災害やったね。。。

 トヨタなど、大手の自動車メーカーというのは、部品在庫を徹底的に減らして、無駄な保管コストを下げ、必要な部品を必要な時にだけ、必要な量だけ下請けの部品メーカーに納入させてきた。カンバン方式というのやそうやが、在庫を持たない・・・ということが、今回のような震災では、いかにリスクの高いことか・・・というのを実感させられたやろうね。。。たった1つの部品が無いだけで、何十万人もの社員が、全く仕事出来ないのやし、自動車の部品流通という、ちょうど血液の流れのような、一体となった動きが、もろくもズタズタになってしまうのやからね。。。

 大手の自動車メーカーでは、この緊急時にあたって、復旧支援として何百人もの社員をリケンに応援に行かせたそうや。。。1ヶ月以上はかかるやろうと言われていた復旧作業は、何と1週間ほどで一部再開の目処がついたそうや。。。凄いことやね。。。まさしく、同じ自動車産業に携わっている・・・・という共通認識と、日本的なファミリー意識が、この驚異的なスピードでの復旧に結びついたのやろうね。。。外国の企業ではなかなか考えられない事や。。。まさしく日本株式会社やね。。。。ええ、話や。。。

 ところが、お粗末なのが、柏崎原発である。。。東京電力の柏崎原発では、震災以来、次々とミスや不祥事が判って、もうボロボロ状態。。。運転停止に追い込まれたのも当然や。。。そもそも、この柏崎原発は、日本最大規模の原子力発電所である。もし、事故が起こってしまったら、あのチェルノブイリの4倍程度の規模になり、下手をしたら日本全国はもとより、朝鮮半島、中国、ロシア、アラスカまで影響が及ぶ可能性があるという。。。その割りには、ホント、対応がお粗末極まりないね。。。

 原子力発電というものは、ウランから取り出されたプルトリウムを核融合させて出来た熱で、お湯を沸かして、そのお湯の勢いでタービンを回して発電するシステムだから、ほんの少しの放射性物質で、かなりの期間、電気が出来るという大変効率の良い、コストの低い発電方式である。石油も石炭もガスも使わないのやから、資源の少ない日本には、ピッタリや。。。ところが、この放射性物質というものが、大変人間に害のあるもので、被爆したら死に至るのは当然だし、その影響は子孫にも遺伝するというから、恐ろしいものでもあるのは、世界唯一の被爆国である日本に住む日本人なら、知っていて当然である。。。

 だから、原子力開発施設には、念には念を入れた、最大レベルの安全対策が求められて当然である。それなのに、放射線を含んだ冷却水が漏れただの、放射性廃棄物が入ったドラム缶が100本も倒れて、蓋が開いただとか、変圧器の火災で、消火のための水が出なくて、発電所内の自主消防隊の意味が全く無かっただとか。。。せっかく観測した地震計のデータを上書きして消してしまったとか、そもそも大地震を想定した設計になっていなかった・・・だとか・・・聞いていて恥ずかしい事ばかり。。。日本人の安全に対する生真面目で、実直なほどの用心深さは、いったいどこに行ったのかね。。。こんな危険施設は、自衛隊の一個中隊並みの警備保安要員が居ていても不思議や無いくらいやで。。。それなのに、消防訓練もしてない。。。たるんどるにも、ほどがある。。。東電は、ほとんど親方日の丸の独占企業やから、その上にあぐらをかいておるのかね。。。

 関西電力が、関東にある大型工場の電力供給をしたり、東北電力が東京に乗り込んでオフィスの電源契約で東京電力と競争するとか、少し競争を激化させたらええのと違うかね。。。下手なことやってたら、乗っ取られてしまうぐらいの、危機感が無かったらダメやで。。。

そんななか、震災で被害を受けたライフラインのうち、一番最初に電気が復旧した。漏水を調べながら復旧工事をやらなければならない水道。ガス漏れをチェックしなければならないガス会社などとは違って、切れた線をつなぎ直すだけやからね。。。危険も少ない。。。オール電化にする人が増えたのも、こんなことが原因かもね。。。古い木造家屋が潰れてしまった人たちは、どうして生きて行くのかね。。家が無くなったら、途方に暮れる人ばかりやと思う。。。早く仮設住宅とか、被災地の住宅の撤去とか、産業界のように、行政も、もっとテキパキ出来ひんもんかね。。。米軍が100台のエアコンを寄付してくれたそうやけど、プラグが向こう仕様だから取付られない・・・とか、ぎくしゃくした対応も聞こえてくる。。。官のやるお仕事と民のやるお仕事に、これだけ差があるもんかね。。。